REAL ESTATE INVESTMENT
不動産投資の基礎知識の全記事一覧
-
2026.07.01
2026.07.13
不動産投資はオワコン? 噂の背景と真相について徹底解説
不動産投資は、家賃収入を得ながら長期的に資産形成を目指せる投資方法です。一方で、現在不動産投資を行っている方や、これから始めようとしている方の中には「不動産投資はもうオワコンなのではないか」と感じている方もいるでしょう。 しかし、不動産投資そのものがオワコンになったわけではありません。不動産投資を成功させるためのポイントを押さえれば、リスクに備えつつ投資目的を実現できる可能性は十分にあります。 本記事では、不動産投資がオワコンと言われる理由を整理した上で、不動産投資が資産形成として現在でも有効な理由を解説します。これから不動産投資を始める方が押さえておきたいポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。 ※本記事の内容は、2026年7月時点の情報です suggest2 不動産投資は、物件価格の上昇や金利上昇、人口減少などを背景にオワコンと言われることがある 都心部や人口流入が見られるエリアでは賃貸需要が高まっており、インフレ対策にもなる不動産投資は分散投資の選択肢になり得る これからの不動産投資では、立地選びや現実的な収支シミュレーション、余裕のある資金計画、信頼できる不動産会社・管理会社選びが重要になる 不動産投資がオワコンと言われる理由 不動産投資がなぜオワコンと言われるのか、主な要因を3つ解説します。 物件価格や運用コストの上昇による利回りの低下 金利上昇の懸念 人口減少が進んでいる 物件価格や運用コストの上昇による利回りの低下 不動産投資がオワコンと言われる理由の一つが、物件価格や運用コストの上昇による利回りの低下です。 近年は、円安による輸入コストの増加や物価上昇などの影響により、建築資材の価格が上昇しています。また土地の取得価格も上昇するケースがあり、両者のコスト増が最終的な物件価格を押し上げる要因となっています。 特にインバウンド需要が高い地域では、宿泊ニーズの高まりを理由に、ホテル開発が活発になりやすいです。ホテル開発とマンション開発の両方で用地取得競争が起これば、双方が入札価格を引き上げ、結果として土地の取得価格が押し上げられることもあるでしょう。そうなるとマンション開発にかかるコストが上昇してしまい、物件価格に影響を与えるのです。 さらに、インフレは管理費や修繕費などの運用コストにも影響します。物件を購入した後の維持管理費が上がれば、手元に残る収益がより圧迫されてしまうでしょう。 一方で、物件価格や維持管理費が上がったからといって、家賃水準を同じペースで引き上げられるわけではありません。家賃の値上げは入居者の生活を圧迫するため、緩やかに引き上げていく必要があります。その結果、特に東京などの物件価格が高いエリアでは、物件価格や維持管理費の値上がりに家賃水準の上昇が追いつかず、利回りが悪化してしまっているのです。 金利上昇の懸念 金利上昇への懸念も、不動産投資がオワコンと言われる理由の一つです。 不動産投資では、金融機関から融資を受けて物件を購入するケースが一般的です。自己資金だけで物件を購入するよりも大きな資産を取得できる点はメリットですが、融資を利用する以上、金利の影響を受けます。 実際、2026年6月15〜16日に行われた日本銀行の金融政策決定会合では、政策金利が1.0%へ引き上げられました。これは1995年以来、約31年ぶりの高水準となります。 政策金利が上昇すると金融機関の貸出金利にも影響が及び、特に変動金利で不動産投資ローンを利用している場合は、金利上昇に伴って毎月の返済額が増える可能性があります。家賃収入がこれまでと同じでも、ローン返済額が増えれば、月々のキャッシュフローは悪化しかねません。管理費や修繕費、固定資産税などの支出もあるため、金利上昇によって手元資金に余裕がなくなるケースも考えられるでしょう。 人口減少が進んでいる 人口減少が進んでいることも、不動産投資がオワコンと言われる背景にあります。 日本では少子高齢化が進んでおり、長期的には人口が減少していくことが見込まれています。人口が減ると住まいを必要とする人の数も減少し、地域によっては賃貸需要が少なくなっていくでしょう。 特に地方では、若年層の都市部への流出や高齢化により、入居者を確保しにくいエリアもあります。こうしたエリアで物件を購入すると、空室が長期化したり入居付けをするための広告費がかかったり、家賃の値下げが必要になったりする恐れがあります。 不動産投資では、物件を保有しているだけでローン返済や管理費、修繕費、固定資産税などの支出が発生するため、こうした事態に陥るとオーナー自身の手元資金から支出を補わなければなりません。 こうした側面から、不動産投資はオワコンと言われているのです。 本当に不動産投資はオワコン? 結論から言うと、不動産投資はオワコンではありません。先述したような要因に不安を感じる方もいるかもしれませんが、全てのエリアで賃貸需要が減少しているわけではなく、金利上昇が必ずしもリスクになるわけでもないからです。 ここでは不動産投資がオワコンではない理由を解説します。 都心を中心に賃貸需要が高まっている 日本の中でも人口が増えているエリアと減っているエリアがあります。総務省の「住民基本台帳人口移動報告 2025年結果」によると、社会増加数が1万人を超えた都道府県は以下の通りです(※1)。 table2 都道府県 社会増加数(2025年) 埼玉県 39,422人 千葉県 42,629人 東京都 125,457人 神奈川県 41,892人 愛知県 26,336人 大阪府 58,524人 福岡県 20,254人 このように、東京都や大阪府などの大都市圏では人口流入が見られます。中でも東京23区や大阪市といった都心部では、進学や就職、転勤などを理由に人が集まりやすく、賃貸需要が維持・上昇しやすいエリアといえます。 実際、2026年4月に行われた一般財団法人日本不動産研究所の調査によると、大阪はマンション賃料の伸び率が世界の主要都市の中で最も高い水準となっています(※2)。 つまり日本の人口減少が進んでいるからといって、不動産投資が全て成り立たなくなるわけではありません。都心部や人口増加が堅調なエリアを選ぶことで、将来にわたって賃貸需要を見込みやすく、家賃収入を得ながら不動産を運用できる可能性があります。 【2026年7月】マンション賃料変動率・マンション価格変動率共に大阪が世界一! 大阪の家賃や物件価格が上昇している理由を徹底解説 ※1参考:総務省.「住民基本台帳人口移動報告 2025年結果」.(参照:2026-06-13). ※2参考:一般財団法人日本不動産研究所.「第26回 国際不動産価格賃料指数(2026年4月現在)」.(参照:2026-06-24 ). 不動産はインフレに強い 不動産投資がオワコンではない理由として、インフレに強いという特長も挙げられます。 インフレとはモノやサービスの価格が上がり、相対的に現金の価値が目減りすることです。例えば1,000万円を現金のまま保有していた場合、年2%の物価上昇が続くと、その価値は、10年後には単純計算で約820万円、20年後には約673万円まで目減りすることになります。そのため資産を現金だけで保有していると、インフレ時に資産の実質的な価値が減ってしまう恐れがあるのです。 一方、不動産や金、銀、プラチナなどの実物資産は、インフレに連動して価格が上昇する可能性があります。資産を現金だけで保有するのではなく、一部を実物資産に変えておくことで、物価上昇による資産価値の目減りに備えやすくなります。 こうした理由から、不動産投資は資産形成やインフレ対策になり得るため、必ずしもオワコンとは言えないのです。 これからの不動産投資で重要なポイント 不動産投資はオワコンではないものの、リスクに備える必要はあります。特にこれから不動産投資を始める場合は、ご自身の投資目的を実現するためにも、以下のポイントをしっかりと理解しておきましょう。 将来にわたって需要の減少しない立地の物件を選ぶ 事前に現実的なシミュレーションを行う 生活費も含めた月々のキャッシュフローに余裕を持たせる 信頼できる不動産会社や管理会社に依頼する 将来にわたって需要の減少しない立地の物件を選ぶ 先述した通り、不動産投資では立地選びが重要です。賃貸需要が高い立地にある物件は、入居者を確保しやすく、空室リスクや家賃下落リスクを抑えやすくなります。また物価の上昇や周辺エリアの開発によって需要が高まれば、将来的に家賃を上げられるかもしれません。 反対に、賃貸需要が見込みにくいエリアで物件を購入すると、空室期間が長期化したり、家賃を下げても入居者が決まりにくかったりする恐れがあります。 そのため不動産投資では現在の賃貸需要だけではなく、将来にわたって需要が維持されやすいエリアかどうかを確認することが大切です。例えば人口推移や世帯数の変化、駅からの距離、周辺の商業施設、大学・企業の有無、再開発計画などを踏まえて判断しましょう。 特に都心部や交通利便性の高いエリア、再開発が進んでいるエリアは、今後も賃貸需要が見込める可能性があります。ただし、同じ都心部でも物件価格や家賃相場、競合物件の数、想定される入居者層は異なるため、エリアごとの特徴を確認した上で物件を選びましょう。 事前に現実的なシミュレーションを行う 不動産投資を始める前には、現実的な収支シミュレーションを行うことが欠かせません。特に今後の金利上昇を考慮すると、楽観的な条件ではなく、やや厳しめの条件で試算しておくことが大切です。 例えば空室率は新築で約3%、中古で5〜10%程度を想定しておくと、空室が発生した場合のキャッシュフローを把握しやすくなります。また家賃は、築年数の経過や周辺相場の変化によって下落する可能性があるため、6〜10年に一度程度の家賃下落を想定し、5%下落した場合と10%下落した場合など、複数のパターンで確認しておくとよいでしょう。 シミュレーションでは、家賃収入とローン返済額だけではなく、購入時や売却時の諸費用、管理委託費、修繕積立金、固定資産税なども含めて確認する必要があります。併せてローン返済によって元金がどのように減っていくのか、売却価格がローン残債を上回る時期がいつ頃になりそうかもチェックしておきましょう。 表面上は利益が出ているように見えても、空室や修繕費、税金、金利上昇を考慮すると、実際の収入が少なくなるケースもあります。そのため購入前の段階で複数の条件を想定し、無理のない運用計画を立てておくことが大切です。 不動産投資のシミュレーションをご自身で行う場合は、以下の記事を参考にしてください。エスリードの無料シミュレーションシートもダウンロードできます。 不動産投資で欠かせないシミュレーションの考え方|必要な情報や注意すべきポイントを解説【無料DLシート付】 生活費も含めた月々のキャッシュフローに余裕を持たせる 不動産投資では、月々のキャッシュフローに余裕を持たせることも重要です。キャッシュフローに余裕がない状態で運用を続けていると、金利上昇や突発的な修繕、空室の長期化などが発生した際に対応しにくくなります。事前に堅実なシミュレーションをしておけば、仮に収益が悪化して一時的に手出しが増えたとしても、どのタイミングで資金不足が起こり得るのか、どの程度の自己資金があれば耐えられるのかをあらかじめ把握しておけるでしょう。 資金の余裕がないと、本来予定していた投資戦略とは異なるタイミングで物件を売却せざるを得なくなる可能性もあります。特に不動産は株式のようにすぐに売却できるとは限らないため、短期的な資金不足を避けるためにも、家計全体を含めた資金計画をしっかりと立てておきましょう。 またサブリースを利用すれば、空室や滞納によって家賃収入が入らなくなるリスクを低減できます。ただし、サブリースは一般的な管理委託よりも手数料が高い傾向にあります。またサブリース会社によっては、退去から次の入居までの一定期間、保証賃料の支払いがなくなる免責期間が設定されていることもあるため、事前に内容を確認しておくことが大切です。 さらに不動産投資の節税効果による税金の還付がある場合は、生活費として使い切るのではなく、修繕費や設備の入れ替え費用などに備えて積み立てておくのもよいでしょう。不動産投資は長期的に運用するものだからこそ、収支が悪化したときにも対応できる資金余力を確保しておくことが重要です。 信頼できる不動産会社や管理会社に依頼する 不動産投資は、依頼する不動産会社や管理会社によっても成果が変わります。物件選びや融資に関する相談、収支シミュレーション、入居者募集、管理対応などで関わることになるため、信頼できる会社を選ぶことが大切です。 不動産会社を選ぶ際は、以下のようなポイントをチェックしてみてください。 需要の高い立地で物件を開発・販売しているか 宅建業者番号(免許番号)の括弧内の数字が大きいかどうか 多くの金融機関と提携しているか、または大手の金融機関と提携しているか 堅実な収支シミュレーションを提案してくれるか リスクやデメリットも説明してくれるか 営業担当者の対応は誠実かどうか 管理会社を選ぶ際は、以下のようなポイントを相談時に確認してみましょう。 管理物件の入居率や管理実績 管理手数料が妥当か 依頼したい業務に対応しているか トラブル発生時に柔軟に対応してくれるか 担当者の対応が丁寧かどうか 不動産会社と同じグループ内に不動産管理会社や賃貸仲介会社がある場合、購入後の管理や入居者募集まで一貫して相談できるので、運用中のトラブルや空室対策についても相談しやすくなります。 不動産投資は物件を購入して終わりではありません。長期的に安定した運用を目指すためにも、購入前の提案力だけではなく、購入後の管理体制まで確認した上で、不動産会社や管理会社を選びましょう。 不動産投資はオワコンではない! 始めるなら今がチャンス! 不動産投資は、物件価格や金利の上昇、人口減少などの影響を受ける可能性があります。しかしこれらのリスクだけを見て「不動産投資はオワコン」と決めつけるのは早計です。 重要なのは、将来にわたって賃貸需要が見込める立地を選び、現実的な収支シミュレーションを行った上で、無理のない資金計画を立てることです。都心部や再開発が進むエリア、人口流入が見られるエリアであれば、今後も賃貸需要が維持・上昇する可能性があります。もちろん、不動産投資には空室や家賃下落といったリスク、修繕費の発生などもあるため、信頼できる不動産会社に相談しながら、ご自身に合った物件や運用計画を見極めましょう。 賃料の上昇率が高い大阪で不動産投資を行いたいと考えている方は、ぜひエスリード株式会社へご相談ください。エスリードは、大阪を中心に関西圏でマンションの開発・販売を行っている不動産デベロッパーです。大阪の不動産市場やエリア特性を踏まえた物件提案はもちろん、購入前の収支シミュレーションから運用中の管理、将来的な売却までグループ内で一貫してサポートできます。 不動産投資に対する不安や疑問に対しても分かりやすく丁寧に解説するので、長期的に伴走支援をしてくれる不動産会社を探している方は、以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。
-
2026.07.01
2026.07.01
実物資産とは? 金融資産との違いや実物資産を持つメリットを解説
資産形成を考える際、株式や債券、投資信託などの金融資産を思い浮かべる方は多いでしょう。一方で資産には貴金属類や不動産、美術品など、形がありそれ自体が価値を持つ「実物資産」もあります。 実物資産には金融資産とは異なる値動きをしやすい、インフレ対策や分散投資の選択肢として活用できるといったメリットがあります。ただし、デメリットや注意点もあるため、保有を検討する際は、特徴を理解することが大切です。 本記事では、実物資産の概要や金融資産との違い、代表的な実物資産の種類を解説します。資産形成の選択肢を広げたい方は、ぜひ参考にしてください。 suggest2 実物資産とは、金・銀・プラチナや不動産、美術品など、形がありそれ自体が価値を持つ資産のこと 実物資産は、金融資産とは異なる値動きをしやすく、インフレ対策や分散投資の選択肢になり得る 実物資産には、流動性の低さや保管・管理コスト、偽物・破損・盗難などのリスクがあるため、特徴を理解した上で保有することが大切 実物資産とは? 実物資産とは形があり、それ自体に価値のある資産のことです。代表的な実物資産には、金・銀・プラチナなどの貴金属や不動産、美術品、高級時計、ワインなどがあります。 実物資産は一時的に価格が下がることはあっても、そのもの自体が破損したり消失したりしない限り、価値が突然ゼロになることはほとんどありません。例えば不動産であれば土地や建物、金であれば金属そのものに価値があるため、一定の価値を保ちやすいです。 ただし、実物資産だからといって必ず価値が下がらないわけではありません。需要の変化や市場環境、管理状態などによって価格が下落する可能性はあります。実物資産を保有する際は、資産ごとの特徴やリスクを理解しておくことが大切です。 金融資産とは? 一方で金融資産とは、実物資産とは反対に、形のない資産のことです。代表的な金融資産には、現金や預貯金、株式、債券などがあります。 金融資産は、不動産や金のように資産そのものに価値があるわけではありません。例えば株式は企業の一部を保有する権利、債券は国や企業などにお金を貸して利息や元本の返済を受ける権利を持つものです。つまり金融資産は、お金に換えられる権利や将来的に利益を受け取る権利に価値がある資産といえます。 そのため金融資産の価値は、企業や国の信用、市場環境、金利、為替、景気動向などによって変動します。企業の業績が悪化すれば株価が下がることがあり、債券も発行体の信用力が低下すれば価格が下落する可能性があるでしょう。 実物資産と比べて売買しやすいものが多い一方で、発行体や市場の信用に価値が左右されやすい点には注意が必要です。 代表的な実物資産 実物資産にはさまざまな種類があります。それぞれ価値が決まる要因や収益の得方、換金のしやすさが異なるため、特徴を理解した上でご自身に合う実物資産を選びましょう。 ここでは、代表的な実物資産を3つに分けてご紹介します。 貴金属類 貴金属類とは、金・銀・プラチナ・ダイヤモンドなど、希少価値の高い金属や宝石のことです。中でも金は、世界中で価値が認められている代表的な実物資産であり、安全資産として扱われることもあります。 貴金属類は国や企業の信用に依存しにくく、世界中で取引されているため、比較的換金性が高い点が特長です。特に金は、通貨不安や地政学リスク、インフレ懸念が高まる局面で取引されやすいです。 一方で、貴金属類は保有しているだけでは配当金や利息、家賃収入のような継続的な収益を生みません。基本的には、購入時よりも高い価格で手放すことで売却益を得ます。また保有期間中は、盗難リスクや保管コストが発生する点にも注意が必要です。 不動産 不動産も代表的な実物資産の一つです。マンションやアパート、戸建てなどの建物の他、土地も不動産に含まれます。 不動産の大きな特長は、金融機関の融資を活用して取得できる点です。金や美術品などは基本的に自己資金で購入する必要がありますが、不動産は融資を利用できるため、少ない自己資金でも大きな資産を取得できる可能性があります。 また不動産は保有中に第三者へ貸し出すことで、家賃収入を得られる点も特長です。貴金属やコレクション資産とは異なり、不動産は運用次第で継続的な収益を期待できます。 さらに手放すタイミングで、売却益を得られる可能性もあります。ただし、不動産投資には空室リスクや家賃下落リスク、修繕費、管理費、固定資産税などの負担もあるため、購入前に現実的な収支シミュレーションを行うことが欠かせません。 その他コレクション その他の実物資産として、美術品や骨董品、アンティークコイン、高級腕時計、ワインなどのコレクション資産があります。最近ではトレーディングカードやスニーカー、ウイスキーなども投資対象としての注目度が高いです。 コレクション資産の価値は、希少性や保存状態、人気、ブランド力、市場での需要などによって決まります。例えば、限定品などの生産数が少ないものや有名作家の作品、保存状態の良いヴィンテージ品などは、高値で取引されることもあります。 一方で、コレクション資産は保有しているだけでは基本的に継続的な収益を生みません。利益を得るには、購入時よりも高い価格で売却する必要があります。 また真贋の見極めが難しいものも多く、偽物を購入してしまうリスクがあります。保管状態によって価値が大きく下がる可能性もあるため、専門知識や適切な管理体制が求められる点に注意が必要です。 実物資産を持つメリット 株式や債券、投資信託などの金融資産と実物資産を組み合わせて資産を形成することで、両者の弱点を補い合える可能性があります。そのため、どのような特長があるのかを把握しておきましょう。 ここでは、実物資産を持つ代表的なメリットを3つご紹介します。 金融資産とは異なる値動きをする インフレに強い 価値がゼロになりにくい 金融資産とは異なる値動きをする 実物資産は、株式や債券などの金融資産とは異なる値動きをする傾向にあります。そのため金融危機や株価下落が起きたからといって、実物資産の価値も必ず同じように下がるとは限りません。 例えば2000年のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックでは、株式市場が大きく揺れました。一方で金は、2001年ごろから2011年にかけて価格が大きく上昇しています。金融市場への不安や通貨への不信感、低金利・金融緩和の環境などが重なり、価値の保存手段として金が買われたためです。 また不動産やコレクション資産は、主にその資産に対する需要によって価値が変動します。不動産であれば立地や賃貸需要、周辺の開発状況、コレクション資産であれば希少性や人気、保存状態などが価格に影響します。 金融資産と実物資産を組み合わせて保有すれば、一部の資産が値下がりした場合でも、資産全体への影響を抑えられるでしょう。 ただし、金融資産と実物資産が必ず反対の動きをするわけではありません。市場の混乱時には、投資家が現金を求める動きが強まり、株式だけではなく金などの実物資産も売られることがあります。つまり実物資産は金融資産と異なる値動きをしやすいものの、常に金融資産と反対の動きをするわけではない点を理解しておきましょう。 2026年6月に起きた株価の下落と金価格の下落の連動について、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。 株価が下がっているのに金価格も下落? 「株安 = 金高」の定説の誤解について徹底解説 インフレに強い 実物資産は、インフレに強い傾向にある点もメリットの一つです。 インフレとは、モノやサービスの価格が上がり、相対的にお金の価値が下がることです。そのため資産の大半を現金で保有していると、インフレ時に実質的な資産価値が目減りする可能性があります。例えば現在1,000万円を現金のまま保有していた場合、年2%の物価上昇が続くと、単純計算で10年後の実質的な価値は約820万円、20年後には約673万円まで目減りします。 一方実物資産はインフレに連動して価格が上昇しやすい傾向にあるため、資産の一部を現金から実物資産に変えておけば、資産価値の目減りに備えやすくなるでしょう。 例えば不動産の場合、将来にわたって賃貸需要が見込める立地を選び、適切に管理していれば、物価上昇に合わせて家賃を見直せる可能性があります。またエリアの需要が高まれば、将来的に売却価格が上昇することも考えられます。 ただし、全ての実物資産がインフレ時に必ず値上がりするわけではありません。資産の種類や需要、管理状態、市場環境によって価格は変動するため、インフレ対策として実物資産を持つ場合でも、資産ごとの特徴を理解しておくことが大切です。 価値がゼロになりにくい 先述した通り、実物資産はそのもの自体に価値があるため、価値が突然ゼロになりにくい点もメリットです。需要の低下や市場環境の変化によって価格が下がることはあっても、資産そのものが存在している限り、一定の価値を保ちやすい傾向にあります。 ただし、実物資産であっても破損や劣化、災害、盗難などによって価値を大きく失う可能性は否定できません。実物資産は価値がゼロになりにくい一方で、保管や管理の方法によっても価値が左右される資産です。保有する際は、資産の特徴に合わせた管理やリスク対策を行う必要があります。 実物資産に投資するデメリット・注意点 金融資産との併用を検討している場合は、実物資産のデメリットや注意点もしっかり確認しておきましょう。ここでは以下の3つについて解説します。 持っているだけでは収益を生み出さないものが多い 金融資産と比べると流動性が低い 偽物・破損・盗難などのリスクがある 対策方法も併せて確認しましょう。 持っているだけでは収益を生み出さないものが多い 先述した通り、実物資産の多くは、持っているだけでは収益を生み出しません。例えば金・銀・プラチナなどの貴金属類や、美術品、高級腕時計、ワインなどのコレクション資産は、保有しているだけでは配当金や利息のような継続的な収益を得られないのが一般的です。 これらの実物資産で利益を得るには、購入時よりも高い価格で売却する必要があります。そのため売却するタイミングや市場での需要によって、得られる利益が大きく変わります。価格が下落しているタイミングで売却すれば、損失が出る可能性もあるでしょう。 一方不動産は実物資産の中でも、保有中に収益を生み出せる点が特長です。マンションやアパートなどを入居者に貸し出せば、毎月の家賃収入を得られます。売却益だけではなく継続的な収益も重視したい方は、不動産を実物資産として保有することを検討してみましょう。 金融資産と比べると流動性が低い 実物資産は、金融資産と比べると流動性が低い傾向にあります。流動性とは、資産を現金化しやすいかどうかを表す言葉です。 株式や投資信託などの金融資産は、証券口座を通じて比較的短期間で売却できるものが多くあります。一方実物資産は、買い手を探したり査定を受けたり、契約手続きを行ったりする必要があるため、現金化までに時間がかかる場合があります。例えば美術品やアンティークコイン、ワインなどは、適正な価格で売却するには専門業者による査定や市場での需要確認が必要です。 ただし、実物資産の中でも流動性には差があります。金・銀・プラチナなどの貴金属類や不動産、高級時計などは買い取り業者が多く取引市場もあるため、比較的現金化しやすいでしょう。 実物資産に投資する場合は、金融資産よりも売却しにくいことを踏まえて、生活費や近い将来使う予定のお金を充当しないようにしましょう。 偽物・破損・盗難などのリスクがある 貴金属類やコレクション資産は、見た目だけで本物かどうかを判断しにくく、偽物を購入してしまう恐れもあります。 美術品や骨董品、アンティークコイン、高級腕時計などは、真贋の判断に専門知識が必要です。購入する際は、信頼できる販売業者や鑑定機関を通すなど、偽物を避けるための対策が欠かせません。 また実物資産は形があるからこそ、破損や紛失、盗難のリスクがあります。金や宝石、高級時計などは盗難リスクがあり、美術品やワインなどは保管状態によって価値が大きく下がることもあります。不動産も、設備の故障や建物の老朽化、災害などが起これば修繕が必要になるでしょう。 こうしたリスクに備えるには、適切な管理体制を整えることが重要です。例えば貴金属類や高級時計などは金庫や貸金庫、専用の保管サービスを利用する方法があります。美術品やワインなどは、温度や湿度、光の影響を考慮した保管が必要です。 セキュリティサービスや専用の管理・保管サービスを利用する場合は、ランニングコストが発生します。実物資産を保有する際は、購入価格だけではなく、保管や管理にかかる費用も含めて確認しましょう。 初めての実物資産なら不動産がおすすめ 実物資産は、金融資産とは異なる値動きをしやすく、インフレ対策や資産分散の手段として活用できます。株式や債券、投資信託などの金融資産だけではなく、貴金属類や不動産などの実物資産も組み合わせて保有することで、資産全体のリスクを抑えやすくなるでしょう。 中でも、初めて実物資産への投資を検討するなら、不動産は有効な選択肢の一つです。不動産は、金や美術品などと同じく形のある資産でありながら、入居者がいれば保有中に家賃収入を得られます。また金融機関の融資を活用して取得できるため、自己資金だけで購入する他の投資と比べて、大きな資産を取得しやすいです。売却時には、売却益を得られる可能性もあるでしょう。 ただし、不動産投資にも空室や家賃下落、修繕費、金利上昇などのリスクがあります。そのため物件を購入する際は、立地や賃貸需要、収支シミュレーション、管理体制などを十分に確認することが大切です。 エスリード株式会社は、大阪を中心に関西圏でマンションの開発・販売を行っている不動産デベロッパーです。購入前の収支シミュレーションから運用中の管理、将来的な売却までグループ内で一貫してサポートできます。 初めての実物資産として不動産投資に興味がある方は、ぜひエスリードへご相談ください。
-
2026.07.01
2026.07.03
インフレとは? 今からできる対策やインフレに強い資産を紹介
近年、食品や日用品、光熱費などの値上がりが続き、家計への負担を感じている方も多いのではないでしょうか。このように、モノやサービスの価格が継続的に上昇する状態を「インフレ」といいます。物価上昇にネガティブなイメージを持つ方もいますが、インフレは必ずしも悪いものではありません。 大切なのは、インフレやデフレの仕組みを正しく理解し、ご自身の状況に合った対策を講じることです。何も対策をしないまま物価上昇が続くと、預貯金の実質的な価値が目減りしたり、家計への負担が大きくなったりする可能性があります。 本記事では、インフレとデフレの基本的な仕組みや、日本がインフレなのに景気回復を実感しにくい理由、今からできるインフレ対策を解説します。インフレに備えて資産形成を考えたい方は、ぜひ参考にしてください。 suggest2 適度なインフレは経済成長につながる可能性があるが、物価上昇に賃金の上昇が追いつかない場合は、家計の負担が大きくなりやすい 現在の日本では、需要の増加ではなく原材料費や輸入コストなどの上昇によって物価が押し上げられる「コストプッシュ型インフレ」の影響により、景気回復を実感しにくい インフレ対策としては、収入を増やす取り組みに加え、株式や外貨、不動産、金・銀・プラチナなど、インフレに強いとされる資産を組み合わせて資産形成を行うことが大切 東証プライム上場企業のエスリードでは、無料で不動産投資のシミュレーションができるシートをご用意しています。 以下からお気軽にダウンロードしてみてください。 インフレ・デフレとは? インフレとは「インフレーション」の略で、デフレとは「デフレーション」の略です。どちらも物価やお金の価値、景気に関わる経済現象を指します。インフレとデフレでは、モノの値段やお金の価値、金利、景気の動きに違いがあります。 一般的な違いは以下の通りです。 table2 項目 インフレ デフレ モノの値段 上がる 下がる お金の価値 下がる 上がる 金利 上がりやすい 下がりやすい 景気 良くなりやすい 悪くなりやすい ただし、インフレだから必ず景気が良くなる、デフレだから必ず景気が悪くなるというわけではありません。物価が上がっていても賃金の上昇が追いつかなければ、家計の負担は大きくなります。まずは、インフレとデフレの基本的な仕組みを確認しておきましょう。 インフレとは? インフレとは物価が継続的に上昇することで、相対的にお金の価値が下がり続ける状態のことです。 例えばこれまで100円で買えていた商品が120円になった場合、同じ100円では以前と同じ商品を買えなくなります。このようにモノやサービスの価格が上がると、同じ金額で買えるものが少なくなるため、お金の実質的な価値が下がってしまうのです。 通常、インフレは経済が活発になり、モノやサービスへの需要が供給を上回ることで起こります。商品がよく売れるようになると、企業は価格を上げやすくなり、売り上げや利益が増加しやすくなります。その結果、従業員の給与が上がり、さらに消費が活発になるという好循環が生まれる仕組みです。 インフレが進みすぎると、物価の上昇を抑えるために日本銀行が金利を引き上げることがあります。金利が上がると、企業や個人がお金を借りる際の負担が大きくなるため、過熱した経済活動を抑えることにつながるのです。 しかし、現在の日本では物価が上昇している一方で、必ずしも賃金や消費が十分に伸びているわけではありません。物価上昇が家計の負担につながるケースについては、後ほど詳しく解説します。 デフレとは? デフレとは、物価が継続的に下落することで、相対的にお金の価値が上がり続ける状態のことです。 例えばこれまで100円で買っていた商品が80円になった場合、同じ100円でより多くの商品を買えるようになります。一見すると消費者にとって良いことのように思えますが、デフレが続くと経済全体には悪影響が出る可能性があります。 デフレは、景気が悪化してモノやサービスへの需要が供給を下回ることで起こることが多いです。商品が売れにくくなると、企業は価格を下げてでも販売しようとします。価格が下がると企業の利益が減り、従業員の給与や雇用にも影響が出るかもしれません。 給与が減ったり将来への不安が高まったりすると、消費者はさらに支出を控えるようになります。その結果、企業の売り上げが伸びにくくなり、景気がさらに悪化するという悪循環につながってしまうのです。 またデフレ時には経済を活発化させるために、日本銀行が金利を引き下げることがあります。金利を下げることで企業や個人がお金を借りやすくなり、投資や消費を促す効果が期待されるためです。 インフレは悪いこと? 近年の日本では食品や日用品、光熱費などの値上がりによって生活費の負担が増えており、インフレに対して「悪いもの」という印象を持っている方も少なくないでしょう。 しかし、インフレそのものが必ずしも悪いわけではありません。ここでは、インフレが経済に与える影響や、現在の日本の状況を解説します。 適度なインフレは経済成長に必要 先述した通り、インフレは物価が継続的に上昇する状態です。物価が上がると聞くと悪いことのように感じるかもしれませんが、適度なインフレは企業の売り上げ増加や賃金の上昇、消費者の購買力向上につながる可能性があるため、経済成長には必要な要素です。 実際に、日本銀行は消費者物価の前年比上昇率2%を「物価安定の目標」としています(※1)。また米国の中央銀行に当たるFRB(米連邦準備制度理事会)も、個人消費支出価格指数の年率2%のインフレ率を長期的な目標と定めています(※2)。 日本ではバブル崩壊以降、長い期間にわたってデフレや低インフレの状態が続き、経済成長が鈍化していました。こうした状況を踏まえると、物価が緩やかに上昇し、企業活動や賃金、消費が前向きに循環するインフレは、必ずしも悪いものではないといえます。 ※1参考:日本銀行.「金融政策」.(参照:2026-06-17). ※2参考:FRB.「FAQs」.(参照:2026-06-17). 過度なインフレの例:ジンバブエ ただし、インフレが進みすぎると、経済や生活に大きな混乱をもたらします。物価が短期間で急激に上昇する状態は「ハイパーインフレ」と呼ばれます。 ハイパーインフレの代表例として知られているのが、アフリカ南部の国・ジンバブエです。ジンバブエでは2000年代に深刻なハイパーインフレが発生し、2008年には100兆ジンバブエドル紙幣が発行されました。米国のスミソニアン国立アメリカ歴史博物館も、この100兆ジンバブエドル紙幣を、世界最大級の額面の紙幣として紹介しています。 当時のジンバブエでは、政府が大きな額面の紙幣を次々と発行しても、物価上昇に追いつかない状況が続きました。通貨の価値が急激に下がると、どれだけ多くのお金を持っていても、生活に必要なモノを十分に買えなくなります。 インフレは適度であれば経済成長につながる可能性がありますが、過度に進行すれば、お金の価値を大きく損ない、生活や経済に深刻な影響を与えてしまうのです。 では、なぜ日本はインフレなのに不景気なのか? インフレは本来、経済成長につながる可能性があります。しかし、現在の日本では物価が上昇しているにもかかわらず、景気の良さを実感しにくいと感じる方が多いでしょう。 その理由の一つは、需要の増加によって物価が上がる「良いインフレ」ではなく、原材料費やエネルギー価格、輸入コストなどの上昇によって物価が押し上げられる「コストプッシュ型インフレ」の影響が大きいことです。日本銀行も「コロナ禍以降、世界的なインフレの影響を受けた輸入価格の上昇によって、典型的なコストプッシュ型インフレが生じていた」と述べています(※)。 日本では、新型コロナウイルス感染症や国際情勢の影響を受け、長い間、原材料費やエネルギーコストの上昇が続いています。さらに2022年頃からは歴史的な円安が続いており、輸入価格が押し上げられています。原材料費の上昇に加えて為替の影響でも企業の仕入れや生産にかかるコストが増えており、商品やサービスの価格を引き上げざるを得ないのです。 しかし、コスト増による値上げでは、企業の利益が大きく増えるわけではありません。売上が増えても、原材料費やエネルギー費、人件費などの負担が重ければ、利益は伸びにくいです。その結果、従業員の給与が十分に上がらず、家計の負担だけが増えてしまうのです。 つまり問題なのは、インフレそのものというよりも、物価上昇に賃金の上昇が追いついていないことといえます。給与が物価と同じペースで上がらなければ、実質的に買えるものが減り、生活が苦しく感じられるでしょう。 このような状況では、家計の見直しや収入を増やす取り組みに加え、インフレによってお金の価値が下がるリスクに備えた資産形成も重要になります。 ※参考:日本銀行.「我が国の経済・物価情勢と金融政策ー長崎県金融経済懇談会における挨拶要旨ー」.(参照:2026-06-17). 今からやるべきインフレ対策 現在の日本のように、物価上昇に賃金の上昇が追いつきにくい状況では、何も対策をしないままだと、生活費の増加によって家計が圧迫されたり、預貯金の実質的な価値が目減りしたりする可能性があります。支出を見直すことも大切ですが、物価上昇が長期化する場合、節約だけで対応するには限界があるでしょう。 ここでは、今から取り組みたいインフレ対策を2つご紹介します。 収入を増やす インフレによって物価が上昇しても、収入が同じペースで増えれば、家計への負担は抑えやすくなります。そのため、まず検討したいのが収入を増やすための取り組みです。 勤務先での昇給が期待しにくい場合でも、スキルアップや資格取得、転職、副業などによって収入を増やせる可能性があります。現在の仕事に関連する専門性を高めたり、本業に支障のない範囲で副業に取り組んだりすることで、世帯総収入を増額できるでしょう。 ただし、副業を始める場合は、勤務先の就業規則や副業規定を確認する必要があります。また収入が増えた場合は、税金や社会保険料に影響することもあるため、必要に応じて税理士などに相談しましょう。 ビジネスパーソンが副業を検討するメリットや注意点は、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。 サラリーマンの不動産投資は副業になる? 問題視されるケースと始める際の注意点を解説 インフレに強い資産に投資する 先述した通り、インフレが進むと同じ金額で買えるモノや受けられるサービスが少なくなります。つまり現金や預貯金だけで資産を保有していると、表面上の金額は変わらなくても、実質的な価値が目減りしてしまう可能性があります。そのため預貯金だけを保有するのではなく、インフレに強い資産を組み合わせて資産形成や資産運用を行うことが大切です。 インフレ対策として検討される資産には、株式や外貨、不動産、金・銀・プラチナなどがあります。これらの資産は、物価上昇局面で価値が上がる傾向にあるため、現金の価値が下がるリスクに備える手段の一つになります。 ただし、投資商品にはメリットもあれば、価格変動や為替、流動性などのリスクもあります。またインフレに合わせて必ず値上がりするとは限らないため、資産運用を始める際は、投資対象の特徴やリスクを理解した上で、ご自身の目的やリスク許容度に合った方法を選びましょう。 インフレに強い資産とは? ここからは、一般的にインフレに強いといわれている資産を4つご紹介します。 株式 外貨 不動産 金・銀・プラチナ それぞれの特徴を見ていきましょう。 株式 インフレ局面ではモノやサービスの価格が上がるため、企業が価格転嫁できれば売り上げや利益が増え、株価の上昇につながる可能性があります。また企業の利益が増えれば、配当金の増加も期待できるかもしれません。そのため長期的な資産形成を考える上で、株式はインフレ対策の選択肢になり得るでしょう。 ただし、株式は企業業績や景気、金利、為替などの影響を受けて価格が変動します。個別株式への投資は、銘柄選びやリスク管理が難しいと感じる方もいるでしょう。 初心者の方は、複数の株式や債券などに分散投資できる投資信託から始めるのも方法の一つです。投資信託であれば、少額から投資できる商品もあり、個別株式よりも分散投資を行いやすくなります。 外貨 日本円以外の通貨で資産を持つことも、インフレ対策の一つとされています。インフレによって日本円の価値が下がった場合でも、外貨建て資産を保有していれば、円換算した際の資産価値が増える可能性があるためです。 例えば、円安が進むと、米ドルやユーロなどの外貨を日本円に換算したときの金額が増えやすくなります。そのため、資産の一部を外貨で持つことで、円の価値が下がるリスクに備えられるでしょう。 ただし、外貨には為替リスクがあります。円高が進めば、外貨建て資産の円換算額が減る可能性があります。また円安が進んでいる局面で外貨を購入すると、購入時のコストが高くなり、その後円高に振れた場合に損失が出ることもあるため注意が必要です。 外貨を持つ場合は、為替相場の変動を前提に、資産の一部にとどめるなど無理のない範囲で持つのが良いでしょう。 不動産 不動産は土地や建物といった実物資産であり、物価上昇に合わせて資産価値が上がる可能性があります。また立地や管理状態が良く、賃貸需要が安定している物件であれば、インフレに伴って家賃を見直せる場合もあります。家賃収入が増えれば、インフレによる生活費の上昇に備える収入源としても活用しやすくなるでしょう。将来的に売却する際も、物件価格が上昇していれば、より多くの売却益を得られる可能性があります。 不動産投資の特徴は、金融機関からの融資を活用できる点です。株式や外貨、金・銀・プラチナなどは、基本的に自己資金の範囲で投資する必要があります。一方不動産投資では、受けられる融資額によっては、手元資金だけでは購入が難しい物件を運用できる場合があります。 ただし、インフレ局面では金利が上がりやすい点に注意が必要です。変動金利でローンを組んでいる場合、金利上昇によって総返済額が増える可能性があります。不動産投資を検討する際は、購入前に収支シミュレーションを行い、どの程度の金利上昇まで対応できるかを確認しておきましょう。 金・銀・プラチナなど 金・銀・プラチナなども、不動産と同じく実物資産です。通貨の価値が下がるインフレ局面では、実物資産としての価値が注目されやすく、インフレ対策としての需要が高まりやすくなります。 特に金は、世界的に価値が認められている資産であり、経済や金融市場が不安定なときに資金が集まりやすい傾向にあります。現金や預貯金だけで資産を持つことに不安がある場合、資産の一部を金・銀・プラチナなどに振り分けることで、お金の実質的な価値の目減りに備えやすくなるでしょう。 ただし、金・銀・プラチナなどは保有しているだけで利息や配当、家賃収入のような運用益を得られるわけではありません。また不動産のように融資を活用して投資するものではなく、基本的には手元資金で購入する必要があります。 そのため、現金や預貯金が多く、資産の一部を実物資産に変えておきたい方に向いている選択肢といえます。価格変動リスクもあるため、資産全体のバランスを見ながら検討しましょう。 インフレを正しく理解し、できることから対策を始めましょう インフレとは物価が継続的に上昇し、相対的にお金の価値が下がる状態のことです。適度なインフレは経済成長につながる可能性がありますが、物価上昇に賃金の上昇が追いつかないと、家計の負担が大きくなってしまいます。 今後も物価上昇が続く可能性を踏まえると、預貯金だけで資産を保有するのではなく、インフレに備えた資産形成や資産運用を検討することが大切です。収入を増やすための取り組みを進めるとともに、株式や外貨、不動産、金・銀・プラチナなど、インフレ対策として挙げられる資産を組み合わせることで、お金の価値が目減りするリスクに備えやすくなります。 中でも不動産は、土地や建物といった実物資産であり、インフレ局面で資産価値や家賃収入が上昇する可能性があります。また融資を活用できるため、手元資金だけでは購入が難しい物件に投資しやすい点も特長です。ただし、インフレ時は金利も上昇しやすいため、事前に収支シミュレーションを行い、長期的な資金計画を立てる必要があります。 資産形成の一つとして不動産投資を検討している方は、エスリード株式会社へご相談ください。エスリードでは、物件選びから収支シミュレーション、購入後の管理、将来の売却まで、グループで一貫したサポートを行っています。インフレに備えながら長期的な資産形成を目指したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
-
2026.07.01
2026.07.01
資産運用で得た利益はどうするのが良い? 再投資の方法について解説
資産運用で得た利益はそのまま受け取るだけではなく、再び投資に回すことも可能です。これを「再投資」といいます。再投資を行うと投資の元本が増えるため、将来的に得られる利益の拡大が期待できます。特に長期で資産形成を目指す場合は、利益をどのように扱うかによって、将来の資産額に差が出る可能性もあるでしょう。 再投資には利益を同じ投資対象に回す方法や、別の資産に投資する方法があるため、それぞれの違いを理解しておくことが重要です。 本記事では、資産運用で得られる利益の種類や、利益を受け取る場合と再投資する場合の考え方、再投資の主な方法を解説します。資産運用で得た利益を効率的に活用したい方は、ぜひ参考にしてください。 suggest2 資産運用で得られる利益には、保有中に得られるインカムゲインと売却時に得られるキャピタルゲインがある 資産運用で得た利益はそのまま受け取ることもできるが、当面使う予定がない資金で長期的に資産を増やしたい場合は、再投資に回すことで複利効果を期待できる 再投資をするかどうかは、運用目的やポートフォリオのバランスに合わせて選ぶことが大切 資産運用で得られる利益の種類 資産運用で得られる利益は、大きく「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」に分けられます。インカムゲインとは、資産を保有している間に得られる継続的な利益のことです。キャピタルゲインとは、保有している資産を売却したときに得られる利益を指します。 代表的な投資商品で得られるインカムゲインとキャピタルゲインは、以下の通りです。 table2 主な投資商品 インカムゲイン キャピタルゲイン 投資信託・NISA 分配金 値上がり益 株式 配当金 値上がり益 債券 利息 売却益 不動産 家賃収入 売却益 再投資を検討する際は、まずどのような利益を再投資に回せるのかを把握することから始めましょう。投資信託・NISAの分配金や株式投資の配当金、債券投資の利息、不動産投資の家賃収入などは、継続的に受け取れる可能性があるため、再投資の原資として活用しやすいです。 一方で値上がり益や売却益は、資産を売却して初めて確定する利益です。売却時点の市場環境によって金額が変わるため、再投資に回す場合は、売却益が見込めるタイミングの見極めも必要になってくるでしょう。 資産運用で得られる利益は受け取りと再投資のどちらが良い? 資産運用で得られる利益の活用方法は、大きく分けて「利益をそのまま受け取って生活費や教育費などに使う方法」と「得られた利益を再投資する方法」の2つがあります。 利益を受け取るか再投資するかは、運用目的や資金を使うタイミングによって異なります。例えば、資産運用によって定期的な収入を得たい方や、近い将来に教育費や住宅購入資金などでまとまったお金を使う予定がある方は、利益を受け取る方が向いているでしょう。 一方で当面使う予定のない資金で運用している方や、長期的に資産を増やしたい方は、再投資を検討するのがおすすめです。利益を受け取らずに再投資すれば、利益を次の運用原資にできます。その結果、利益がさらに利益を生む「複利効果」を期待できるでしょう。短期間では大きな差が出にくい場合も、長期で運用するほど、再投資による資産拡大の効果を実感しやすくなります。 なお、投資信託の分配金を受け取る場合は、分配金の種類にも注意が必要です。分配金には、運用益から支払われる「普通分配金」と、元本の一部を取り崩して支払われる「元本払戻金(特別分配金)」があります。 元本払戻金は利益ではなく、投資元本の一部が戻ってきているものです。そのため、受け取って使ってしまうと運用原資が小さくなり、その後の資産形成に影響する可能性があります。投資信託で資産を増やしたい場合は、分配金の有無だけではなく、その分配金がどのような性質のものなのかを確認した上で、受け取るか再投資するかを判断しましょう。 資産運用で得られる利益を再投資する方法 資産運用で得た利益を再投資する方法は、大きく分けて2つあります。一つは、利益を同じ投資対象に再投資する方法です。もう一つは、得られた利益を別の金融商品や資産に投資する方法です。 同じ投資対象に再投資すれば、運用元本を増やしやすくなります。一方で、別の金融商品や資産に投資すれば、投資先を分散でき、リスクを抑えながら資産形成を進めやすくなるでしょう。 ここでは、資産運用で得られる利益を再投資する主な方法を解説します。 同じ投資対象への再投資 同じ金融資産や実物資産への再投資は、運用元本を増やしやすく、長期的に複利効果を期待しやすい点が特徴です。 先述した投資方法に当てはめた場合の例は、以下の通りです。 table2 投資対象 再投資の方法 投資信託・NISA 分配金を同じ投資信託に再投資する 株式 配当金を使って同じ銘柄・資産分類の株式を追加購入する 債券 利息・償還金を使って、同じ銘柄・種類の債券を追加購入する 不動産 家賃収入や売却益を、次の物件購入の頭金にする、繰り上げ返済をする、修繕費や空室時の補填として積み立てておく など 投資信託やNISA、株式投資、債券投資の場合、同じ銘柄や商品を追加購入する方法が一般的です。一方不動産投資の場合は、利益をさまざまな形で活用できます。 次の物件購入の頭金に充てる場合は資産の拡大を期待でき、繰り上げ返済に充てる場合は、ローン返済の負担を軽減できる可能性があります。また修繕費や空室時の補填として積み立てておけば、手元資金に余裕が生まれ、安定した資産運用を実現しやすくなるでしょう。 別の投資対象への投資 資産運用で得た利益を、現在保有している投資対象とは異なるものに投資する方法もあります。保有資産に偏りがある場合は、利益を別の資産に再投資することで、ポートフォリオのバランスを調整しやすくなるでしょう。例えば株式投資や投資信託で得た利益を債券投資に回したり、債券投資の償還金を頭金にして不動産を購入したりする方法があります。 資産形成の初期段階では、株式投資や投資信託などに再投資して成長性に期待するのも選択肢の一つです。一方で、ある程度資産が増えた後は、値動きの異なる資産を組み合わせたり、実物資産を取り入れたりすることで、資産を守る視点を取り入れるのが良いでしょう。。不動産のような実物資産は、インフレ時に資産価値や家賃収入が上昇する可能性があるため、インフレ対策としても有効です。 ただし、別の対象へ再投資する際は、リスクや運用期間、必要資金が変わる点に注意が必要です。投資信託や株式投資、債券投資、不動産投資では、値動きや流動性、税金、手数料などが異なります。再投資先を選ぶ際は、現在のポートフォリオや運用目的、リスク許容度を確認した上でご自身に適した再投資先を選びましょう。 資産運用で得た利益を再投資して効率的に資産を拡大していきましょう 資産運用で得た利益は、そのまま受け取って使うこともできますが、資産を使うタイミングがまだ先であれば、基本的には再投資に回すことを検討しましょう。得られた利益を再投資すれば、運用元本が増え、長期的には複利効果による資産拡大を期待できます。 投資信託やNISA、株式投資、債券投資などは、対象の商品やコースを選ぶことで、分配金などを自動的に再投資できます。また利益を同じ投資対象に回し続けるだけではなく、ポートフォリオ全体のバランスを見直し、別の金融商品や資産へ投資して、分散投資につなげるのも方法の一つです。値動きの異なる資産を組み合わせることで、収益機会の増加やリスク分散にもなります。 資産運用の一つとして不動産投資を検討している方は、エスリード株式会社へご相談ください。エスリードでは、立地選びから収支シミュレーション、購入後の管理、将来の売却まで、グループで一貫してサポートしています。長期的な資産形成を見据えて、不動産投資を始めたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
-
2026.07.01
2026.07.03
不動産投資ローンは繰り上げ返済すべき? メリットや注意点、判断基準を解説
不動産投資ローンを利用している方の中には「ローン返済時の利息がもったいない」「早く借入金を減らしたい」といった理由から、繰り上げ返済を検討している方もいるでしょう。 繰り上げ返済を行うと、利息負担を軽減できたり、返済期間を短縮できたりするメリットがあります。一方で無計画に実行すると手元資金が不足し、空室や修繕などの突発的な支出に対応しにくくなる可能性があります。また他の投資に回したいと思っても資金不足を理由に踏み出せないケースもあるため、注意が必要です。 本記事では、不動産投資ローンの繰り上げ返済の仕組みやメリット・デメリット、繰り上げ返済を検討してよいケースやおすすめしないケースについて解説します。繰り上げ返済をするべきか迷っている方向けに判断基準もご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 suggest2 繰り上げ返済を行うと、元金が減ることで利息負担を軽減できる一方、手元資金が減るため空室や修繕への備えが不足する可能性がある 繰り上げ返済は、金利負担が重い場合や返済期間を大きく短縮できる場合に検討しやすいが、余裕資金が少ない場合や他の投資を検討している場合は慎重な判断が必要 繰り上げ返済をするべきかは、利息軽減効果だけではなく、資産全体の運用効率やシミュレーションなども踏まえて判断する必要がある 東証プライム上場企業のエスリードでは、無料で不動産投資のシミュレーションができるシートをご用意しています。 以下からお気軽にダウンロードしてみてください。 不動産投資ローンの繰り上げ返済とは? 不動産投資ローンの繰り上げ返済とは、毎月のローン返済とは別に、まとまった自己資金を充てて元金の一部または全部を前倒しで返済することです。 不動産投資ローンの繰り上げ返済には、主に「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。それぞれメリットや注意点が異なるため、繰り上げ返済の目的や手元資金とのバランスを見ながら判断する必要があります。 返済期間短縮型 返済期間短縮型とは、毎月の返済額は変えずに、ローンの返済期間を短くする方法です。繰り上げ返済した金額を元金の返済に充てることで、予定より早くローンを完済できます。 返済期間が短くなる分、本来支払う予定だった利息を減らせるため、一般的には返済額軽減型よりも利息の削減効果が大きくなりやすいです。できるだけ早くローンを完済したい場合や、返済総額を抑えたい場合に向いています。 ただし、毎月の返済額は変わらないため、月々のキャッシュフローをすぐに改善したい場合には適していないことがあります。返済期間短縮型を選ぶ際は、繰り上げ返済後も毎月の返済を無理なく続けられるかを確認しましょう。 返済額軽減型 返済額軽減型とは、返済期間は変えずに、毎月のローン返済額を少なくする方法です。月々の返済負担を抑えられるため、毎月手元に残る資金を増やしやすくなります。 不動産投資では、空室が発生したり突発的な修繕費がかかったりすることがあります。返済額軽減型によって毎月の返済額を抑えられれば、こうした支出に備えやすくなるでしょう。 一方で返済期間短縮型と比べると、利息の削減効果は小さくなりやすいです。返済総額を大きく減らしたいのか、月々のキャッシュフローを改善したいのかによって、どちらの方法を選ぶかを検討しましょう。 繰り上げ返済のメリット 先述した通り、不動産投資ローンを繰り上げ返済すると、元金が減ることで利息負担を抑えられる他、返済期間の短縮や月々の返済負担の軽減につながる場合があります。主なメリットは以下の通りです。 返済総額を抑えられる キャッシュフローを改善できる 金利上昇リスクを抑えられる 予定より早くローンを完済できる それぞれ詳しく解説します。 返済総額を抑えられる 繰り上げ返済の大きなメリットは、ローンの返済総額を抑えられる点です。繰り上げ返済した資金は元金の返済に充てられるため、本来その元金に対して発生する予定だった利息を軽減できます。 利息の軽減効果は借入残高や金利、残りの返済期間、充当額などによって異なります。一般的には、返済期間が長く残っている段階で繰り上げ返済を行うほど、利息の軽減効果は大きくなりやすいです。 借入金3,000万円、金利2.5%、元利均等返済、ボーナス払いなしという前提条件で、300万円を返済期間短縮型で繰り上げ返済する場合、ローンの残存期間の長さによって、利息軽減効果は以下のように変わります。 ローン期間35年、5年後に300万円を一部繰り上げ返済した場合:利息軽減額は約299万円 ローン期間20年、5年後に300万円を一部繰り上げ返済した場合:利息軽減額は約125万円 このように、同じ金額を同じタイミングで繰り上げ返済したとしても、残りのローン期間が長いほど利息の軽減効果は大きくなりやすいです。ただし、繰り上げ返済による効果は諸条件によって変わるため、実行前に必ずシミュレーションで確認しましょう。 キャッシュフローを改善できる 返済額軽減型を選択した場合、毎月のローン返済額を減らせるため、月々のキャッシュフローを改善できる可能性があります。家賃収入からローン返済や管理費などを差し引いた後に手元に残る資金が増えれば、運用中の資金にも余裕が生まれます。 不動産投資では、空室による家賃収入の減少や、突発的な修繕費が発生することがあるため、月々の返済負担を軽減できれば、こうした支出に備えやすくなるでしょう。 手元に残った資金を次の物件取得に向けた準備資金や、他の投資に回す選択肢も有効です。 金利上昇リスクを抑えられる 変動金利で不動産投資ローンを組んでいる場合、将来的に金利が上昇すると返済総額が増える可能性があります。繰り上げ返済によって元金を減らしておけば、金利が上昇した際に利息がかかる元金部分を小さくできるため、金利上昇による支払利息の増加を抑えやすくなります。 特に借入残高が大きい場合や、返済期間が長く残っている場合は、金利上昇の影響も大きくなりやすいです。将来的な金利上昇が不安な場合は、繰り上げ返済によって元金を減らすこともリスク対策の一つになるでしょう。 予定より早くローンを完済できる 返済期間短縮型を選択した場合、毎月の返済額は変えずにローンの完済時期を早められます。定年退職までにローンを完済したい、老後の返済負担を減らしたいといった要望がある場合は、有効な方法といえるでしょう。 ローンを完済した後は、家賃収入の多くが手元に残るようになります。そのため、老後の生活資金や将来の資産形成を見据えた計画を立てやすくなる点もメリットです。 運用中の資金余力と完済計画のバランスを見ながら、無理のない範囲で繰り上げ返済を検討しましょう。 繰り上げ返済のデメリット・注意点 繰り上げ返済には、さまざまなメリットがある一方で、デメリットや注意点もあります。繰り上げ返済を検討している方は、以下の点も考慮しましょう。 手元の現金が減る 手数料がかかる場合がある 投資機会を逃す可能性がある それぞれ詳しく解説します。 手元の現金が減る 繰り上げ返済は、まとまった自己資金を使ってローンの元金を前倒しで返済する方法のため、繰り上げ返済を行うと手元に残る現金が減ります。 不動産投資では、設備の故障による突発的な修繕費や、入居者の退去による空室期間中のローン返済など、想定外の支出が発生することがあります。手元資金が十分にない状態で繰り上げ返済を行うと、こうした支出に対応できず、自己資金での補填が難しくなってしまいかねません。 繰り上げ返済を行う際は、空室や修繕、税金などに備える資金を十分に残した上で、無理のない範囲で実行することが大切です。 手数料がかかる場合がある 金融機関によっては、繰り上げ返済を行う際に手数料がかかる場合があります。手数料は数千円から数万円程度の場合もあれば、返済額や残債に対する一定割合で設定されていることもあります。いくら利息の軽減効果があっても、手数料や違約金が大きいと、実質的なメリットが小さくなってしまう可能性がある点に注意が必要です。 金融機関は、当初の返済計画を前提に利息収入や資金計画を立てています。そのため繰り上げ返済によって予定していた利息収入が減る分を補う目的で、手数料や違約金が設定されているのです。特に固定金利でローンを組んでいる場合は、繰り上げ返済時に違約金や手数料が高額になる傾向にあります。 手数料や違約金の有無、金額の決まり方は、ローン契約時の約定書や金融機関の案内に記載されています。すでにローンを組んでいる方は、繰り上げ返済を行う前に条件を確認しておきましょう。 投資機会を逃す可能性がある 手元資金を繰り上げ返済に使うと、追加投資や他の資産運用に回せる資金が減ります。その結果、条件の良い物件が見つかった場合でも、頭金や諸費用を用意できず、投資機会を逃してしまう可能性があります。 契約者の属性や物件価格によっては、フルローンを組み自己資金の投入を抑える戦略も取れますが、必ずしも全ての人が希望する融資額を受けられるとは限りません。頭金の充当が必要になった際に、手元に資金がなければ物件をあきらめざるを得ないでしょう。 また繰り上げ返済に使う資金を、別の投資に回した方が資産全体としての運用効率が良くなるケースもあります。繰り上げ返済を検討する際は、返済による利息軽減効果だけではなく、他の資金の使い道と比較した上で判断しましょう。 不動産投資ローンは繰り上げ返済すべき? 不動産投資ローンの繰り上げ返済は、必ず行った方がよいとは限りません。繰り上げ返済をすれば利息負担を抑えられる一方で、資金の流動性を失うため、修繕費の支払いや追加投資のチャンスなど、必要なタイミングで活用することができなくなってしまうためです。 繰り上げ返済をすべきかどうかは、手元資金の余力や借入金利、ローン残高、残りの返済期間、今後の物件購入や売却の予定などによって変わります。例えば手元資金に十分な余裕があり、金利負担が大きい場合は、繰り上げ返済による効果を得やすいでしょう。一方で空室や修繕に備える資金が不足している場合や、次の物件取得を検討している場合は、無理に繰り上げ返済しない方がよいケースもあります。 大切なのは、利息を減らせるかどうかだけで判断せず、繰り上げ返済後も安定して賃貸経営を続けられるかを確認したり、他の用途に使った場合との経済的メリットを比較したりすることです。 次項からは、不動産投資ローンの繰り上げ返済を検討してよいケースと、無理におすすめしないケースをそれぞれ解説します。 不動産投資ローンの繰り上げ返済を検討してよいケース 手元資金に余裕があり、繰り上げ返済をするべきかを検討している場合は、以下のケースに当てはまるかどうか確認してみましょう。 ボーナスや売却益など、まとまった臨時収入が入った場合 金利負担が重く、繰り上げ返済による軽減効果が大きい場合 返済期間を大幅に短縮できる場合 2棟目の取得や売却戦略とセットで考える場合 ご自身の状況に当てはまる場合、繰り上げ返済によるメリットが大きい可能性があります。 ボーナスや売却益など、まとまった臨時収入が入った場合 ボーナスや売却益、他の投資で得た利益など、まとまった臨時収入が入った場合は、繰り上げ返済を検討してもよいタイミングです。数百万円単位の余裕資金を元金返済に充てられれば、利息軽減や返済期間短縮の効果を得やすくなります。 ただし、臨時収入が入ったからといって、全額を繰り上げ返済に回すのは避けましょう。先述した通り、修繕費などの出費や良い物件との出会いは突然訪れるものだからです。 繰り上げ返済を行う際は、生活防衛資金や空室・修繕に備える資金を残した上で、余裕資金の範囲内で実行することが大切です。 金利負担が重く、繰り上げ返済による軽減効果が大きい場合 借入金利が高いローンを組んでいる場合は、繰り上げ返済による利息軽減効果が大きくなりやすいです。金利が高いほど、元金に対して発生する利息も大きくなるため、元金を減らすことで返済総額を抑えやすくなります。 特に、借入残高が多い場合や返済期間が長く残っている場合は、繰り上げ返済の効果を得やすいでしょう。一方で、借入金利が低い場合は、繰り上げ返済による利息軽減効果が限定的になることがあります。 目安として、金利が2%以下の場合は繰り上げ返済の効果が比較的小さくなることもあるでしょう。ただし、効果の大きさは借入残高や残りの返済期間、手数料などによって変わるため、金利だけで判断せず、事前にシミュレーションで確認してください。 返済期間を大幅に短縮できる場合 返済期間短縮型で繰り上げ返済を行う場合、ローンの完済時期を早められます。 特にローン返済の初期段階は、毎月の返済額に占める利息の割合が大きいため、早い段階で繰り上げ返済を行うほど利息軽減効果を得やすくなります。そのため、残債や返済期間がまだ多く残っており、繰り上げ返済によって完済時期を大きく早められる場合は、返済期間短縮型を選ぶメリットが大きいでしょう。 2棟目の取得や売却戦略とセットで考える場合 繰り上げ返済は、単に利息を減らすためだけではなく、今後の物件取得や売却戦略と合わせて検討する際にも有効です。例えば複数の投資用不動産を保有している場合、1部屋を売却して得た資金を別の物件の繰り上げ返済に充てることで、残債を減らし、月々の返済負担を抑えられる場合があります。 追加投資や売却を見据えている場合は、単発の利息軽減効果だけではなく、ポートフォリオ全体の収支や資産拡大の戦略を踏まえて繰り上げ返済を検討しましょう。 不動産投資ローンの繰り上げ返済をおすすめしないケース 不動産投資ローンの繰り上げ返済は、利息負担の軽減や返済期間の短縮につながる一方で、全ての人に適しているわけではありません。以下のようなケースでは、無理に繰り上げ返済を行わない方がよい場合があります。 空室・修繕に備える余裕資金が十分ではない場合 繰り上げ返済よりも資金を有効活用できる可能性がある場合 団体信用生命保険を死亡保障代わりにしている場合 それぞれ詳しく解説します。 空室・修繕に備える余裕資金が十分ではない場合 不動産投資では、空室や修繕に備える余裕資金を確保しておくことが重要です。入居者が退去すれば、次の入居者が決まるまで家賃収入が入らない期間が発生します。また退去後の原状回復費や設備交換費、突発的な修繕費が必要になることもあります。 このような支出に備える資金が十分ではない場合、繰り上げ返済よりも手元の現金を残しておくことを優先した方がよいでしょう。ローン残債を減らせても、空室期間中のローン返済や修繕費を自己資金で補えなければ、資金繰りが悪化する可能性があります。 繰り上げ返済は備えを確保した上で、余裕資金の範囲内で検討しましょう。 繰り上げ返済よりも資金を有効活用できる可能性がある場合 手元資金を繰り上げ返済に充てるべきか、他の用途に回すべきかは、慎重に判断する必要があります。繰り上げ返済を行う際に手数料や違約金がかかる場合、利息軽減効果よりも手数料の負担が大きくなり、実質的なメリットを得るまでに時間がかかる可能性があるためです。 判断する際は、イールドギャップも確認しましょう。イールドギャップとは、不動産投資の利回りから借入金利を差し引いた差のことです。イールドギャップを確認することで、借入金利に対して物件の収益性がどの程度あるのかを把握しやすくなります。イールドギャップが小さい場合は、繰り上げ返済によって返済負担を軽減させることも選択肢になります。一方で、イールドギャップが十分にプラスであれば、無理に繰り上げ返済をするよりも、借り入れを活用しながら運用を続ける方が資金効率を高められる可能性があります。 また、繰り上げ返済によって資金の流動性が失われる点にも注意が必要です。先述した通り、繰り上げ返済に充てた資金は原則として手元に戻せないため、売却時期や売却方針がある程度決まっている場合は、繰り上げ返済によって投入する自己資金が増え、投資効率が下がる可能性があります。その場合は繰り上げ返済ではなく、他の投資や次の物件取得に資金を回すことを検討した方がよいでしょう。 繰り上げ返済と金融商品への投資の実質的なリターンを比較 余裕資金をどちらに充てるべきかを考える際は、以下のように両方のシミュレーションをしてみるのがおすすめです。 【100万円を繰り上げ返済に充てるケース】 前提条件:物件価格3,000万円、ローン期間35年、金利2.5%、毎月のローン返済額10万7,000円、5年目に繰り上げ返済を行う場合 利息の軽減効果:約107万円 短縮する返済期間:19カ月 短縮した返済期間中、ローンとして支払わず手元に残る金額:約203万3,000円 繰り上げ返済による総合的な効果:約310万3,000円 このケースでは、繰り上げ返済によって約107万円の利息軽減効果が見込める他、返済期間を約19カ月短縮できます。完済時期が早まることで、完済後はその期間分のローン返済負担がなくなる点もメリットです。 【100万円を金融商品に投資するケース】 前提条件:実質利回り4%の複利運用 10年後の評価額:約148万円 20年後の評価額:約219万円 30年後の評価額:約324万円 30年間運用する前提であれば、金融商品への投資によって、100万円が約324万円まで増える計算です。長期で見ると両者の総合的な効果は近い水準になることが分かります。 ただし、繰り上げ返済は利息軽減効果を比較的確実に見込める一方で、金融商品への投資は運用実績によって結果が変動します。そのため必ずしも「長期運用なら金融商品の方が有利」とも言い切れません。 このように繰り上げ返済をするべきか、金融商品に投資するべきかは、運用期間やキャッシュフローの状況、リスク許容度、投資経験などを総合的に考慮して判断する必要があるのです。 団体信用生命保険を死亡保障代わりにしている場合 団体信用生命保険を死亡保障の一部として考えている場合も、繰り上げ返済は慎重に判断した方がよいでしょう。 団体信用生命保険とは、ローン契約者に万が一のことがあった場合に、保険金によってローン残債が返済される仕組みです。不動産投資ローンを組む際には、基本的に団体信用生命保険へ加入します。 団体信用生命保険では、基本的にローン残債が保障の対象になります。そのため繰り上げ返済によって借入残高を大きく減らすと、万が一の際に保険で返済される金額も少なくなります。結果として、死亡保障としての効果が小さくなる可能性がある点に注意が必要です。 特に20〜40代の方や、小さな子どもがいる家庭では、ローン残債をあえて残すことで、団体信用生命保険を有効に活用できる場合があります。繰り上げ返済を検討する際は、利息の軽減効果だけではなく、万が一の保障として団体信用生命保険をどの程度重視するかも踏まえて判断しましょう。 繰り上げ返済するか迷った時の判断基準 不動産投資ローンを繰り上げ返済するべきか迷った場合は、以下の判断基準を参考に資金の使い道を検討しましょう。 繰り上げ返済による効果は十分に大きいか 返済後も十分な現金が残るか 別の投資と比べてメリットがあるか それぞれ詳しく解説します。 繰り上げ返済による効果は十分に大きいか まずは、繰り上げ返済によってどの程度の効果が得られるのかを確認しましょう。現在の借入金利や借入残高、残りの返済期間、繰り上げ返済に充てる金額によって、利息軽減効果や返済期間の短縮効果は変わります。 効果を把握するには、金融機関のシミュレーションを利用したり、不動産会社や金融機関に相談したりする方法があります。手数料や違約金がかかる場合は、その金額も含めて試算し、実質的なメリットがあるかを精査することが大切です。 複数の投資用物件を所有していて、どのローンから繰り上げ返済するべきか迷う場合は、「ローン定数K」を参考にする方法もあります。ローン定数Kとは、総借入金額に対して年間でどの程度の割合を返済しているのかを示す指標です。 ローン定数Kは、以下の計算式で算出できます。 ローン定数K = 年間元利返済額 ÷ 総借入金額 ローン定数Kが高い場合は、借入金額に対する年間返済負担が大きいことを示します。複数のローンを比較する際は、金利だけではなく、ローン定数Kや残りの返済期間、物件ごとの収益性も踏まえて判断しましょう。 返済後も十分な現金が残るか 繰り上げ返済を行う際は、返済後も十分な現金が残るかを確認することが重要です。繰り返しになりますが、利息を軽減できても手元資金が不足すると、空室や修繕、税金の支払いなどに対応しにくくなる可能性があります。 繰り上げ返済に充てる資金は、生活費や将来のライフイベントに必要な資金、物件運用に必要な資金を差し引いた上で、完全な余裕資金の範囲内にとどめるのが基本です。 目安として、生活防衛費は最低でも月々の生活費の3〜6カ月分程度を確保しておきましょう。例えば月々の生活費が20万円であれば、3〜6カ月分に当たる60万〜120万円程度を見込んでおくとよいです。 修繕費については、物件の築年数や設備の状態によって必要額が変わりますが、年間家賃収入の10〜15%程度を目安に積み立てておく考え方もあります。区分マンションの場合、大規模修繕は管理組合の修繕積立金で対応するケースが多いものの、室内設備の交換費や原状回復費はオーナー負担になることがあります。 繰り上げ返済を行う前に、生活資金、空室対応資金、修繕費、税金などを差し引いてもある程度の金額を返済できるかどうか確認しましょう。 別の投資と比べてメリットがあるか 余裕資金は繰り上げ返済に充てるだけではなく、他の投資や次の物件取得に回すこともできます。先述したシミュレーションのように、繰り上げ返済によって節約できる利息と、同じ資金を別の用途に使った場合に得られる可能性があるリターンを比較することが大切です。 例えば2部屋目の投資用不動産を購入する、金融商品に投資する、インフレ対策として別の実物資産を保有するなど、余裕資金の使い道はいくつもあります。 ただし、投資には価格変動リスクや為替変動リスク、信用リスク、金利変動リスクなどがあり、想定通りの利益を得られるとは限りません。資産全体のバランスを見ながら、その資金を何に充てるのが望ましいのかを検討しましょう。 繰り上げ返済で失敗しないためのポイント 繰り上げ返済を行うと決めた場合でも、手数料や返済方式、返済するタイミングによって得られる効果は変わります。想定よりも利息軽減効果が小さくなってしまう、手元資金が不足してしまうといった失敗を避けるためにも、実行前に以下のポイントを確認しておきましょう。 手数料や条件を事前に確認する 感覚ではなくシミュレーションで判断する 手数料や条件を事前に確認する 先述した通り、金融機関によっては繰り上げ返済時に手数料や違約金がかかる場合があります。手数料が高いと利息軽減効果が小さくなり、繰り上げ返済によるメリットを十分に得られない可能性があるため注意が必要です。 特に固定金利で借り入れている場合や、一定額以上を一括で返済する場合は、手数料や違約金の有無を事前に確認しておきましょう。一方で、一部繰り上げ返済では手数料がかからないケースや、インターネットから申し込むことで手数料が無料または低くなるケースもあります。 また金融機関によって、繰り上げ返済できる最低金額や受け付け方法、返済方式、反映されるタイミングが異なります。実行前にローン契約書や金融機関の案内を確認し、利息軽減効果が手数料によって相殺されないかを把握することが欠かせません。 感覚ではなくシミュレーションで判断する 繰り上げ返済は「お金が貯まったから」「借金を早く減らしたいから」といった感覚だけで判断しないことが大切です。繰り上げ返済の効果は、返済方式や返済時期、返済額、ローン金利、残りの返済期間によって大きく変わります。 例えば同じ100万円を繰り上げ返済する場合でも、今返済するのか、5年後に返済するのかによって利息軽減効果は異なります。また返済期間短縮型を選ぶのか、返済額軽減型を選ぶのかによっても、返済総額や月々のキャッシュフローへの影響は変わるでしょう。 そのため繰り上げ返済を行う前に、金融機関のシミュレーションや不動産会社への相談を活用し、具体的な数値を確認することが大切です。返済後の手元資金、利息軽減額、返済期間の短縮効果、月々の返済額の変化などを比較した上で、無理のない計画を立ててください。 不動産投資ローンの繰り上げ返済は返済効果と他の使い道との比較で判断しよう 不動産投資ローンの繰り上げ返済には、利息負担を軽減できる、返済期間を短縮できる、月々の返済額を抑えられるなどのメリットがあります。特に借入金利が高い場合や返済期間が長く残っている場合、まとまった金額を返済に充てられる場合は、繰り上げ返済による効果を得やすいでしょう。 一方で、繰り上げ返済に充てた資金は原則として手元に戻せません。少額で繰り上げ返済を行う場合や、手数料・違約金がかかる場合は、利息軽減効果よりも手元資金が減るデメリットの方が大きくなる可能性もあります。また手元資金が減ることで、空室や修繕に備える資金が不足したり、次の物件取得や他の投資を行いにくくなったりする点にも注意が必要です。 資産運用では、資産全体をどのように成長させるかという視点が重要です。不動産投資ローンの繰り上げ返済による利息軽減効果や返済期間短縮効果、返済後の手元資金、他の投資に充てた場合の見込みリターンなどを比較し、ご自身の投資方針に合った選択をしましょう。 エスリード株式会社は、東証プライム市場に上場している不動産デベロッパーです。関西エリアを中心にマンションの開発・販売を行っており、地域の賃貸需要や物件事情を踏まえた投資用物件の提案が可能です。また管理・仲介・売却までグループ内で対応できるため、購入前の収支シミュレーションから運用中の管理、将来的な出口戦略まで一貫してご相談いただけます。 繰り上げ返済をするべきか2棟目の取得をするべきかで悩んでいる方は、ぜひエスリードへご相談ください。
-
2026.07.01
2026.07.01
ふるさと納税は実質負担2,000円って本当? 不動産投資をしながらふるさと納税もする場合の注意点を解説
ふるさと納税は、実質2,000円の負担で返礼品を受け取れる制度として、多くの方に利用されています。一方で、所得税や住民税の負担を大きく減らす「節税」とは性質が異なるため、正しく制度や注意点を理解していないと「お得に感じられない」「税負担が軽くならない」など、想定と異なる結果になるかもしれません。 本記事では、ふるさと納税の仕組みや「節税ではない」といわれる理由、会社員が所得税・住民税の負担軽減に活用できる制度・方法を解説します。不動産投資をしながらふるさと納税を利用する場合の注意点もご紹介するので、税負担の軽減や資産形成を考えている方は参考にしてください。 suggest2 ふるさと納税は税金の一部を前払いする性質に近いため、節税ではない ふるさと納税の控除上限額は年収だけで決まるわけではなく、iDeCoなどの所得控除や不動産所得の赤字による損益通算によって下がる可能性がある 不動産投資で確定申告を行う場合、ワンストップ特例制度は無効になるため、確定申告時にふるさと納税の寄付情報も忘れずに申告する必要がある ふるさと納税とは? ふるさと納税とは、ご自身が選んだ自治体に寄付をすることで、所得税や住民税の控除・還付を受けられる制度です。寄付先は出身地や居住地に限らず、応援したい自治体や返礼品の内容などに応じて選べます。 ふるさと納税を行うと、寄付した自治体から地域の特産品や名産品などの返礼品を受け取れる場合があります。寄付を通じて自治体を応援しながら、返礼品を受け取れる点が、多くの人に利用されている理由の一つです。 ふるさと納税は実質負担2,000円って本当? ふるさと納税が「実質負担2,000円」といわれるのは本当です。ただし、これは控除上限額の範囲内で寄付し、必要な手続きを正しく行った場合に限られます。 ふるさと納税では、寄付した金額のうち2,000円を超える部分について、所得税や住民税から控除・還付を受けられます。例えば控除上限額の範囲内で3万円を寄付した場合、2,000円を差し引いた2万8,000円が所得税や翌年の住民税から控除される仕組みです。そのため、実質2,000円の負担で返礼品を受け取れるといわれているのです。 一方で、ふるさと納税をしていても期待したメリットを感じにくい場合は、制度を十分に活用できていない可能性があります。例えば、以下のようなケースが考えられます。 table2 ケース 実質2,000円にならない理由 控除上限額を超えて寄付している 上限額を超えた分は控除対象にならず、自己負担になるため ワンストップ特例制度の申請や確定申告をしていない 控除を受けるための手続きが完了していないため 申請内容に不備がある 必要書類や申請内容に不備があると、控除が適用されない可能性があるため 所得税・住民税の負担が少ない 控除できる税額が少なく、ふるさと納税のメリットを受けにくいため ワンストップ特例制度とは、一定の条件を満たす場合に、確定申告をしなくてもふるさと納税の控除を受けられる制度のことです。ふるさと納税を行う際は、事前に控除上限額を確認した上で、ワンストップ特例制度や確定申告など必要な手続きを忘れずに行うことが大切です。 ふるさと納税は「節税」ではない ふるさと納税はお得といわれますが、所得税や住民税の負担を減らす「節税」とは性質が異なります。先述の通り、寄付金のうち2,000円を超える部分が所得税や住民税から控除・還付される仕組みですが、本来納める税金の一部を寄付という形で前払いする形に近いためです。 そのためふるさと納税を行っても、納める税金の総額が大きく減るわけではありません。実質負担2,000円で返礼品を受け取れる点はメリットですが、税負担そのものを大きく減らす制度ではないことを理解しておきましょう。 所得税や住民税の負担を抑えたい場合は、ふるさと納税ではなく、別の制度や方法を検討する必要があります。次項では、会社員が所得税・住民税の負担を抑えるために活用できる制度や方法をご紹介します。 会社員の所得税・住民税の節税に使える制度・方法 会社員の方が所得税や住民税の負担を抑えたい場合、まずは各種控除を適切に活用することが大切です。例えば配偶者控除や生命保険料控除、医療費控除などは、条件を満たすことで所得控除の対象になります。 ただし、控除制度にはそれぞれ適用条件があるため、誰でも同じように利用できるわけではありません。ここでは所得税・住民税の負担軽減につながりやすく、資産形成にも活用できる制度や方法として、iDeCoと不動産投資について解説します。 会社員の所得税・住民税の節税について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 サラリーマンの節税対策13選|年末調整・確定申告で使える制度や資産形成にもつながる方法を解説 iDeCo iDeCoとは、老後資金を準備するための個人型確定拠出年金です。ご自身で掛金を拠出し、投資信託や定期預金などの商品を選んで運用し、原則として60歳以降に年金または一時金として受け取ります。 iDeCoの大きな特長は、積み立てた掛金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になる点です。課税所得を減らせるため、所得税や住民税の負担軽減につながります。 また運用中に得た利益は非課税となり、60歳以降に受け取る際にも、受け取り方に応じて退職所得控除や公的年金等控除の対象になります。拠出時・運用時・受取時に税制上の優遇を受けられるため、老後資金を準備しながら節税効果を期待できる制度といえるでしょう。 一方で、iDeCoは原則として60歳まで資金を引き出せません。教育資金や住宅購入資金、急な支出に備える資金など、近い将来で使う予定のあるお金を拠出するのには向いていない点に注意が必要です。 なお、勤務先によっては企業型DCを導入している場合があります。マッチング拠出で会社が出す掛け金に上乗せして個人でも掛け金を拠出できる場合は、上乗せ分が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、全額所得控除が受けられます。まずは、勤務先に制度の有無を確認してみましょう。 不動産投資 不動産投資とは、購入した物件を第三者に貸し出し、家賃収入を得ながら中長期で資産形成を目指す方法です。会社員も金融機関の融資を活用して投資用不動産を購入し、家賃収入をローン返済や管理費などに充てながら運用することが可能です。 不動産投資では管理費や修繕費、固定資産税、減価償却費など、賃貸経営に必要な費用を、一定の範囲で経費として計上できます。その結果、不動産所得が赤字になった場合は、給与所得など他の所得と相殺(損益通算)できる場合があるため、ご自身の課税所得を下げ、所得税や住民税の負担を抑えられる可能性があります。 ただし、不動産投資は節税だけを目的に始めるものではありません。物件価格や家賃収入、空室リスク、家賃下落、修繕費、ローン返済などを踏まえ、長期的に収支が成り立つかを確認する必要があります。 節税効果だけに注目して物件を選ぶと、空室や想定外の修繕費によって収支が悪化する可能性があります。不動産投資を検討する際は、税負担の軽減だけではなく、収益性や資産形成、将来的な売却まで含めて、無理のない計画を立てましょう。 不動産投資をしながらふるさと納税もする場合の注意点 不動産投資を行いながらふるさと納税を利用する場合、給与所得のみの会社員と同じ感覚で手続きを進めると、控除上限や申告方法を誤ってしまう可能性があります。 ふるさと納税の制度を十分に活用できていないといった失敗を防ぐためにも、しっかりと理解しておきましょう。 寄付の上限額が変動する可能性がある ふるさと納税の控除上限額は、所得や各種控除を反映した課税所得などを基に決まります。そのため本業の給与所得だけではなく、副業による事業所得や不動産所得がある場合は、それらの所得も含めて上限額を確認しましょう。 不動産所得が黒字の場合、給与所得に不動産所得が加わることで課税所得が増え、ふるさと納税の控除上限額が高くなる可能性があります。一方で不動産所得が赤字になり、給与所得などと損益通算した場合は課税所得が下がるため、控除上限額が低くなる可能性があります。 また、iDeCoを利用している場合も注意が必要です。iDeCoの掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になるため、課税所得が下がり、ふるさと納税の控除上限額が低くなる可能性があります。 ふるさと納税の控除上限額は、年収だけで一律に決まるものではありません。不動産所得の黒字・赤字や、iDeCoなどの所得控除の有無によっても変わるため、年間の所得見込みを確認しながら寄付額を決めましょう。 確定申告が必要なためワンストップ特例制度を利用できない 不動産投資を行っている場合、不動産所得について確定申告が必要になります。しかし確定申告を行うと、ふるさと納税のワンストップ特例制度は利用できません。 すでにワンストップ特例制度を申請していた場合でも、その後に確定申告を行うとワンストップ特例制度の申請は無効になります。そのため確定申告を行う際は、ワンストップ特例制度を申請済みの寄付分も含め、全ての寄付情報を漏れなく記載しましょう。 ふるさと納税は節税ではない! 不動産投資で本格的な節税に取り組みましょう ふるさと納税は、実質2,000円の負担で返礼品を受け取れる点が魅力の制度です。ただし、所得税や住民税を大きく減らす制度ではなく、本来納める税金の一部を寄付という形で前払いする仕組みに近いため、節税とは性質が異なります。 会社員の方が所得税・住民税の負担を抑えたい場合は、ふるさと納税ではなく、所得控除や税額控除を受けられる制度やiDeCo、不動産投資などを検討するとよいでしょう。 不動産投資は、金融機関の融資を活用して実物資産を保有しながら、家賃収入による中長期的な資産形成を目指せる方法です。損益通算することで課税所得を圧縮し、所得税や住民税の負担を抑えられる可能性があります。節税効果を高めるなら、拠出金を控除できるiDeCoなどと併用するのも方法の一つです。 エスリード株式会社は、東証プライム市場に上場している不動産デベロッパーです。関西エリアを中心にマンションの開発・販売を行っており、地域の賃貸需要や物件事情を踏まえた投資用物件の提案が可能です。また、管理・仲介・売却までグループ内で対応できるため、購入前の収支シミュレーションから運用中の管理、将来的な出口戦略まで一貫してご相談いただけます。 不動産投資も含めて税負担の軽減や資産形成を考えている方は、ぜひエスリードへご相談ください。
-
2026.07.01
2026.07.03
利回りとは? 投資方法別の目安や利回りが高い物件の注意点、確認すべきポイントを解説
投資を検討する際に、収益性を判断する指標の一つが「利回り」です。利回りは投資金額に対してどの程度の収益を得られるかを示す割合で、投資信託や株式投資、債券投資、不動産投資など、さまざまな投資方法で用いられます。 ただし、利回りの考え方や計算方法は投資方法によって異なります。特に不動産投資では、物件広告などに表示される表面利回りだけでは、管理費や修繕費、空室リスクなどを反映した実際の収益性を判断しにくい点に注意が必要です。 本記事では、利回りの基本的な意味や投資方法別の利回りの考え方を解説します。高利回り物件の注意点や利回り以外に確認すべきポイントもご紹介するので、収益性とリスクのバランスを見極めたい方はぜひ参考にしてください。 suggest2 利回りは投資金額に対する収益の割合だが、投資方法によって考え方や計算方法、目安は異なる 不動産投資では表面利回りだけではなく、運用コストや空室リスクを踏まえた実質利回り・キャッシュフローの確認が重要 高利回り物件には空室・修繕費・売却しにくさなどのリスクがあるため、立地や賃貸需要、長期収支も含めて判断する必要がある 利回りとは投資金額に対する収益の割合 利回りとは、投資した金額に対して、どれくらいの収益を得られるかを示す指標です。一般的には一年間で得られるリターンをパーセンテージで表し、投資効率を判断する際に用います。 収益には、株式の配当金や債券の利息、不動産投資の家賃収入などの継続的に入ってくる収入の他、資産を売却した際に得られる売却益が含まれる場合もあります。 一般的には、利回りの数値が高いほど投資効率が良いと判断されますが、利回りが高い投資先ほどリスクも高くなる傾向にあるため、数値だけで判断するのは避けるのが望ましいです。また利回りはあくまでも一定の条件を基に算出した目安であり、元本保証や将来の利益を約束するものではありません。 投資先を選ぶ際は、利回りの高さだけではなく、価格変動リスクや運用コスト、売却時の価格なども含めて、収益性とリスクのバランスを確認することが重要です。 利率・騰落率・パフォーマンスとの違い 利回りと混同しやすい言葉に、利率・騰落率・パフォーマンスがあります。いずれも投資判断に関わる指標ですが、それぞれ意味が異なります。 table2 用語 意味 主に使われる場面 利回り 投資金額に対して得られる収益の割合 投資信託、株式、債券、不動産投資など 利率 元本や額面金額に対して支払われる利息の割合 債券、預金など 騰落率 一定期間で価格がどの程度上昇・下落したかを示す割合 投資信託、株式など パフォーマンス 投資成果や運用成績を評価する指標 投資信託、株式、ファンド運用など 利率は、元本や額面金額に対して支払われる利息の割合を指します。例えば債券では、額面金額に対して毎年どれくらいの利息が支払われるかを示す際に用いられます。一方、利回りは利息だけではなく、購入価格や売却損益なども含めて、投資金額に対する収益性を判断する指標です。 騰落率は、一定期間で価格がどの程度上がったか、または下がったかを表す指標です。投資信託や株式などで使われることが多く、基準価額や株価の変動を見る際に用いられます。利回りが収益性を確認する指標であるのに対し、騰落率は資産価格の変動を確認する指標です。 パフォーマンスは、投資成果や運用成績を評価する際に使われる言葉です。例えば投資信託では、基準となる指数や同じ分類の商品と比較して、運用成績が良いか悪いかを判断する際に用いられます。利回りは収益の割合を示す指標ですが、パフォーマンスは投資成果全体の評価に使われる点が異なります。 このように投資判断に使われる指標にはさまざまな種類があるため、それぞれの意味を正しく理解し、意思決定に生かしましょう。 投資方法によって利回りの考え方は異なる 利回りは、投資方法によって計算方法や収益に含める内容が異なります。例えば投資信託では分配金や基準価額の変動、株式投資では配当金や売却損益、債券投資では利金や償還差益、不動産投資では家賃収入や運用コストなどを踏まえて利回りを考える必要があります。 そのため、単純に利回りの数字だけを比較しても、投資先ごとの収益性やリスクを正しく判断できるとは限りません。ここでは、投資信託、株式投資、債券投資、不動産投資の利回りの考え方を解説します。 table2 投資方法 主な収益 利回りの主な種類 利回りの目安 投資信託 分配金、売却益 分配金利回り、平均利回り 平均利回り:年3〜10%程度 株式投資 配当金、売却益など 配当利回り、トータルリターン 配当利回り:年1〜7%程度 債券投資 利金、償還差益、売却益 利回り、最終利回りなど 利回り:年1〜3%程度 不動産投資 家賃収入、売却益 表面利回り、実質利回りなど 表面利回り:年3〜7%程度 ただし、上記はあくまで一般的な目安です。実際の利回りは、商品や銘柄、物件の種類、立地、築年数、市場環境などによって大きく異なります。 投資信託の利回り 投資信託とは、投資家から集めた資金をファンドマネージャーが株式や債券などで運用する金融商品です。少額から始めやすく、複数の資産に分散投資できるため、投資初心者でも取り組みやすい方法の一つです。 投資信託の利回りとは、投資した金額に対してどのくらいの収益を得られたかを示す指標です。主な指標には、基準価額に対してどのくらいの分配金を受け取れるかを示す「分配金利回り」と、分配金や売却損益を含めた運用成果を見る「平均利回り」があります。 ただし、投資信託の利回りは過去の運用実績を基に示されることが多く、将来も同じ利回りで運用できるとは限りません。また運用成績は投資対象の値動きや為替、市場環境などによって変動するため、元本が保証されるものではない点に注意が必要です。手数料や分配金の有無・金額、売却時の基準価額はファンドの運用状況によって変わるため、利回りはあくまで参考値として確認しましょう。 投資信託の利回りを計算する方法 分配金を基準に見る場合は「分配金利回り」、売却損益まで含めて見る場合は「平均利回り」を確認します。 分配金利回りの計算式は、以下の通りです。 分配金利回り = 年間の分配金 ÷ 直近の基準価額 × 100 例えば、直近の基準価額が1万円で、年間の分配金が300円の場合、分配金利回りは3%です。 一方、売却損益まで含めた平均利回りを確認する場合は、以下のように計算します。 平均利回り = (譲渡損益 + 分配金) ÷ 運用年数 ÷ 投資金額 × 100 投資信託では分配金だけを見て収益性を判断すると、基準価額の下落による損失を見落としてしまう可能性があります。そのため実際の運用成果を確認する際は、分配金だけではなく基準価額の変動や売却損益も含めて判断することが大切です。 投資信託の平均利回りの相場 投資信託の利回りは、ファンドの種類や投資対象によって大きく異なります。一般的には、年3〜10%程度が一つの目安とされることがあります。 例えば、国内債券を中心に運用する投資信託は比較的値動きが小さい一方、株式や海外資産を中心に運用する投資信託は大きなリターンを期待できる反面、価格変動リスクも高くなります。 利回りの高さだけで選ぶのではなく、投資対象や運用方針、手数料、リスクの大きさを確認した上で、ご自身の目的に合うファンドを選びましょう。 株式投資の利回り 株式投資とは、企業が資金調達のために発行する株式を購入し、配当金や売却益を狙う投資方法です。企業の業績や成長性によっては大きな利益を得られる可能性がある一方、株価が下落すれば元本割れのリスクもあります。 株式投資の利回りは、投資した金額に対してどのくらいの収益を得られるかを示す指標です。株式投資では、特に配当金に着目した「配当利回り」がよく使われます。 配当利回りは、株価に対して年間でどのくらいの配当金を受け取れるかを示す指標です。過去の配当実績を基に算出する「実績配当利回り」と、企業が公表している予想配当を基に算出する「予想配当利回り」があります。投資判断では、今後受け取れる見込みの配当金を基にした予想配当利回りが使われることが多いです。 ただし、配当金は企業の業績や方針によって増減する可能性があります。業績が悪化すれば減配や無配になることもあるため、配当利回りだけで投資判断を行うのは避けましょう。 株式投資の利回りを計算する方法 株式投資でよく使われる配当利回りは、以下の計算式で求められます。 配当利回り = 1株当たりの年間配当金 ÷ 株価 × 100 例えば、株価が2,000円で、1株当たりの年間配当金が60円の場合、配当利回りは3%です。 ただし、株式投資の収益は配当金だけではありません。売却損益も最終的な運用成績に影響します。配当利回りが高くても、株価が大きく下落すれば損失が出る可能性があるため、企業の業績や財務状況、株価の変動リスクも確認しましょう。 過去の実績(トラックレコード)を参考に、以下の計算式でトータルリターンを算出するのも方法の一つです。 トータルリターン(%) = (売却金額 – 購入金額 + 分配金・配当金 ) ÷ 購入金額 × 100 株式投資の平均利回りの相場 株式投資の利回りは、銘柄や業種、市場環境によって大きく異なります。配当利回りで見る場合、年1〜7%程度が一つの目安とされることがあります。 ただし、配当利回りが高い銘柄が必ず良い投資先とは限りません。株価が大きく下落した結果、見かけ上の配当利回りが高くなっているケースもあります。また業績悪化によって将来的に配当が減る可能性もあることを留意しておきましょう。 債券投資の利回り 債券とは、国や地方公共団体、企業などが投資家から資金を調達するために発行する有価証券です。債券を購入した投資家は、満期までの一定期間、あらかじめ定められた利息(利金)を受け取れます。また額面金額よりも低い価格で債券を購入した場合は、満期時に額面金額で償還されることで差額が利益になることもあります。 債券投資は、利金の支払い日や満期日があらかじめ決まっているため、株式投資と比べて将来の収益を見通しやすい点が特長です。一方で発行体の信用力が低下した場合や、金利が変動した場合には、債券価格が下落するリスクがあります。外国債券の場合は、為替変動リスクやカントリーリスクにも注意が必要です。 債券投資の利回りは、投資金額に対して利金や償還差益、売却益などをどの程度得られるかを示す指標です。債券の金利は発行時に決まっていますが、購入価格や売却価格によって実際の利回りは変わります。 また運用期間中に市場金利が上昇すると、既に発行されている債券の魅力が相対的に低下し、債券価格が下がることがあります。債券は比較的安定した運用をしやすい投資方法と言われていますが、価格変動リスクがないわけではありません。 債券投資の利回りを計算する方法 債券投資の利回りは、満期まで保有する場合と、期間途中で売却する場合で計算方法が異なります。 満期まで保有する場合の計算式は、以下の通りです。 利回り = {年間利金 + (額面金額 − 購入価格) ÷ 残存年数} ÷ 購入価格 × 100 一方、期間途中で売却する場合は、以下のように計算します。 利回り = {年間利金 + (売却価格 − 購入価格) ÷ 保有年数} ÷ 購入価格 × 100 債券は、額面金額や利率だけではなく、購入価格や残存年数によって利回りが変わります。そのため同じ利率の債券でも、いくらで購入するかによって実際の収益性は異なる点に注意が必要です。 債券投資の平均利回りの相場 債券投資の利回りは、発行体や債券の種類、満期までの期間、信用リスクなどによって異なります。一般的には、年1〜3%程度が一つの目安とされます。 例えば信用力の高い国債は比較的安定している一方で、利回りは低くなりやすい傾向にあります。一方、社債や外国債券などは国債より高い利回りを期待できる場合がありますが、その分信用リスクや為替変動リスクも大きくなります。 債券を選ぶ際は、利回りの高さだけではなく、発行体の信用力や償還までの期間、途中売却のしやすさなども確認しましょう。 不動産投資の利回り 不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入し、入居者に貸し出すことで家賃収入を得る投資方法です。購入した不動産を売却することで、売却益を得られる可能性もあります。 不動産投資は、ローンを活用することで自己資金以上の規模で資産形成を目指せる点や、長期的に家賃収入を得やすい点が特長です。一方で、空室が発生すると家賃収入が入らない、修繕費や管理費などの運用コストがかかる、家賃滞納が発生する可能性があるといったリスクもあります。 不動産投資の利回りには、主に「表面利回り」と「実質利回り」があります。表面利回りは、物件価格に対して年間どの程度の家賃収入を得られるかを示す指標です。グロス利回りとも呼ばれ、物件広告などで表示されることが多い利回りです。ただし、管理費や修繕費、固定資産税などの経費は考慮されていないため、実際の収益性を示すものではありません。 一方実質利回りは、年間の家賃収入から管理費や修繕費、固定資産税などの運用コストを差し引いて計算する利回りです。表面利回りよりも実際の収益性に近い指標であり、不動産投資の収益性を判断する際は、実質利回りも確認する必要があります。 ただし、実質利回りも空室期間や家賃滞納、突発的な修繕費などをどこまで見込むかによって変わります。購入前に利回りを確認する際は、どの前提条件で計算されているのかを把握することが大切です。 不動産投資の利回りを計算する方法 不動産投資の表面利回りは、以下の計算式で求められます。 表面利回り = 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100 例えば物件価格が2,000万円で、年間家賃収入が100万円の場合、表面利回りは5%です。 実質利回りは、年間家賃収入から運営費用を差し引いた純営業収益を基に計算します。 実質利回り = 純営業収益(NOI) ÷ 物件価格 × 100 純営業収益(NOI) = 実効総収入(EGI) – 運営費用 実効総収入(EGI) = 年間家賃収入 − 空室や滞納による損失 実質利回りを計算する際は、管理費や修繕費、固定資産税などの運営費用に加え、空室や滞納による収入減も考慮する必要があります。空室や滞納による損失をどの程度に設定するかは、物件の立地や築年数、管理状況、周辺の賃貸需要を総合的に見て判断しましょう。 不動産投資の平均利回りの相場 不動産投資の利回りは、物件の種類や立地、築年数、運用方法によって異なります。一般的には、年3〜7%程度が一つの目安とされることがあります。 ただし、利回りが高い物件ほど必ず収益性が高いとは限りません。地方や築古の物件では表面利回りが高く見えることがありますが、空室リスクや修繕費、売却時の流動性などを考慮すると、想定通りの収益を得られない可能性もあります。 不動産投資の利回りを確認する際は、表面利回りだけで判断せず、実質利回りやキャッシュフロー、ローン返済、空室リスク、売却時の見通しまで含めて検討しましょう。 不動産投資で目安にしたい利回りの最低ラインはある? 不動産投資における利回りの最低ラインに、絶対的な正解はありません。先述した通り、利回りは、物件の立地や種類、築年数、運用コスト、ローン条件などによって変わるためです。また利回りの高低がそのまま投資用物件としての良し悪しにつながるわけではないため、一定の利回りを下回る物件を一律に除外する判断は避けた方がよいでしょう。 例えば都心部の新築マンションは物件価格が高くなりやすいため、表面利回りは低めになる傾向にあります。一方で、新築かつ賃貸需要が安定しているエリアの物件であれば、空室リスクを抑えやすく、長期的に安定した家賃収入を見込める可能性があります。長期的な資産形成を目的にしている場合は、多少利回りが低くても検討する価値のある物件といえるでしょう。 反対に、地方や築年数の古い物件は物件価格が比較的低く、表面利回りが高く見えることがあります。しかし賃貸需要が弱いエリアでは空室期間が長期化したり、築年数の経過によって修繕費が増えたりする可能性があるため、必ずしも期待通りの収益につながるわけではありません。 不動産投資では、利回りだけではなく立地や築年数、管理状態、ローン返済額などを踏まえた上で、自分の投資目的に合っているかを判断することが大切です。 利回りが高い不動産投資物件の注意点 不動産投資では「利回りが高いほど良い物件」と考えてしまいがちです。しかし、相場よりも利回りが極端に高い物件には、空室リスクや修繕リスクなど、投資家にとって不利な事情が隠れている可能性があります。 特に、表面利回りは年間家賃収入と物件価格だけで計算されるため、空室や修繕費、管理費、税金などは反映されていません。見かけ上の利回りが高くても、実際に運用してみると想定したほど手元にお金が残らないケースもあります。 ここでは、利回りが高い不動産投資物件で注意したいポイントを3つ解説します。 空室リスクが高い可能性がある 築年数が古く修繕費がかかる可能性がある 売却時に買い手が付きにくい可能性がある 空室リスクが高い可能性がある 利回りが高くなる要因の一つに、物件価格の低さが挙げられます。物件価格が低い背景には駅から遠い、周辺の賃貸需要が弱い、生活利便性が低いといった入居者を確保しにくい要因が隠れている可能性があります。 いくら想定利回りが高くても、入居者が見つからなければ家賃収入は得られません。空室期間が長引くと、想定していた利回りでの運用が難しくなり、ローン返済や管理費など多くを自己資金で補う必要が出てくる可能性もあります。 また設備が極端に古い物件や、心理的瑕疵などの告知事項がある物件も、入居付けに苦戦することがあります。高利回りの物件を検討する際は、周辺の賃貸需要や入居率、家賃相場、募集条件などと照らし合わせて適正かどうかを確認しましょう。 築年数が古く修繕費がかかる可能性がある 利回りが高い物件の中には、築年数の古い物件もあります。こうした物件は、建物や設備の老朽化が進んでおり、給湯器やエアコンの故障、水回り設備の交換、外壁や屋上の修繕など、購入後にまとまった費用が発生することがあります。購入時の表面利回りが高くても、修繕費や管理費を差し引いた実質利回りで見ると、収益性が大きく下がるケースもあるでしょう。 特に地方の高利回り物件を検討する際は、表面利回りなのか実質利回りなのかを確認することが大切です。購入前には、建物の管理状態や修繕履歴、今後必要になりそうな修繕費を確認し、シミュレーションに反映した上で、無理のない資金計画が立てられるかチェックしましょう。 売却時に買い手が付きにくい可能性がある 高利回りの物件は、購入時の収益性が高く見える一方で、売却時に買い手が付きにくい可能性もあります。例えば再建築不可の物件や、新耐震基準を満たしていない物件、立地や管理状態に課題がある物件は、金融機関の融資を受けにくい場合があります。 買い手が融資を利用しにくいと購入できる人が限られるため、売却したいタイミングで手放せないこともあるでしょう。売却価格を下げなければ買い手が見つからず、想定していた出口戦略が崩れてしまう恐れもあります。 不動産投資では保有中の家賃収入だけではなく、売却時の手残りまで含めて収支を考えることが重要です。高利回り物件を検討する際は、すぐの売却予定がなくても将来の出口戦略を想定し、試算しておきましょう。 不動産投資で利回り以外に確認したい要素 先述した通り、不動産投資では利回りだけで物件の良し悪しを判断するのは避けるべきです。表面利回りが高く見えても立地や賃貸需要、運用コスト、空室リスクなどを踏まえると、想定通りの収益を得られない可能性があります。 また不動産投資は数年〜数十年単位で運用するケースが多いため、購入時点の利回りだけではなく、将来的な家賃収入や修繕費、ローン返済、売却時の手残りまで含めて考えることが大切です。 ここでは、不動産投資で利回り以外に確認したい要素を解説します。 立地や賃貸需要 先述した通り、物件の資産価値や将来的な家賃収入は、立地や賃貸需要に大きく左右されます。表面利回りが高くても、賃貸需要が弱いエリアでは入居者が見つかりにくく、空室期間が長引く可能性があるためです。 物件を選ぶ際は、人口動態や交通利便性、周辺施設の充実度、再開発の有無、主な入居者層などを確認しましょう。都心や駅近など好条件がそろうエリアは賃貸需要を維持しやすく、安定して家賃収入を得られる可能性があります。一般的に築年数が経過すると家賃は下落しやすくなりますが、こうした人気エリアであれば、築年数が経過しても一定の家賃水準を維持できるでしょう。 地域に特化した不動産会社であれば、検討しているエリアの賃貸需要や周辺の物件事情にも詳しいため、投資目的に合った物件を選ぶ際の判断材料を得やすくなります 。 管理費・修繕費などの運用コスト 繰り返しになりますが、不動産投資では物件を保有している間にさまざまな運用コストが発生します。代表的な費用には管理委託費や修繕積立金、固定資産税、火災保険料、原状回復費、設備交換費などがあります。 表面利回りは、年間家賃収入と物件価格だけで算出されるため、これらの運用コストは反映されません。そのため表面利回りが高く見えても、管理費や修繕費を差し引くと手元に残る金額が少なくなる可能性があります。 特に中古物件は、建物や設備の状態によっては、購入後すぐに修繕費が発生することもあります。一方新築物件は物件価格が高い分、利回りが低い傾向にあるものの、運用当初の修繕費は発生しにくいです。運用コストを抑えられれば、手元資金を圧迫するリスクも抑えやすくなります。 物件の収益性を確認する際は、表面利回りだけではなく、運用コストを反映した実質利回りやキャッシュフローも確認しましょう。 長期的な収支計画 不動産投資は自己資金だけではなく金融機関からの融資を活用し、数千万円規模の物件を購入できる点が特長です。レバレッジ効果を活用できる一方で、ローン返済や金利上昇、空室、修繕費などによって収支が変動する可能性があります。 そのため利回りだけで物件を判断するのではなく、長期的な収支計画を立てた上で判断することが重要です。自己資金と借入金のバランス、月々の返済額、家賃収入の変化などを踏まえ、無理なく運用を続けられるかを確認しましょう。 また将来的に物件を売却する場合は、売却価格やローン残債、売却時の諸費用を含めた出口戦略も考えておく必要があります。売却時の手残りまで含めてシミュレーションしておくと、長期的な投資判断がしやすくなります。 入居稼働率と免責期間 不動産投資の利回りは、満室を前提に計算されていることがあります。しかし賃貸経営では入居者の退去に伴い、一定の空室期間が発生します。退去後の原状回復や入居者募集、内見対応などに時間がかかれば、その間は家賃収入を得られません。 実際の収益は、どのくらいの期間入居者がいるかを示す入居稼働率に左右されます。そのため物件の過去の稼働状況や周辺エリアの空室率、募集から入居までの期間などを確認し、空室リスクを加味して収支を評価することが大切です。 また家賃保証サービスやサブリースを利用する場合は、免責期間の有無も確認しましょう。サブリースでは、入居者の有無にかかわらず一定の家賃が支払われることが一般的ですが、新築時や退去後の一定期間は保証家賃が支払われない免責期間が設けられている場合もあります。空室や免責期間による収入減をできるだけ避けたい場合は、免責期間の設定がないサブリース会社を選ぶことも選択肢の一つです。 ちなみにエスリード賃貸では、新築時・退去時のどちらのタイミングでも免責期間を設定していません。そのため、空室や入退去に伴う収入源の回避を重視する方に適しています。 不動産投資の利回りを理解し、収益性とリスクのバランスを見極めよう 投資において、利回りは収益性を測るための重要な指標です。しかし利回りの数値だけをうのみにして投資先を判断すると、想定していた収益を得られなかったり、運用中に資金計画が崩れたりする可能性があります。 特に不動産投資では、表面利回りが高く見えても、空室リスクや修繕費、管理費、ローン返済、売却時の流動性などを考慮すると、実際の収益性が低くなるケースがあります。利回りを確認する際は、表面利回りと実質利回りの違いを理解した上で、どのような前提条件で算出されているのかを確認することが大切です。 また物件を選ぶ際は、利回りだけではなく立地や賃貸需要、運用コスト、長期的な収支計画、入居稼働率なども含めて総合的に判断しましょう。自分の投資目的に合っているか、無理なく運用を続けられるかを確認することで、収益性とリスクのバランスを見極めやすくなります。 エスリード株式会社は、東証プライム市場に上場している不動産デベロッパーです。関西エリアを中心にマンションの開発・販売を行っており、地域の賃貸需要や物件事情を踏まえた投資物件の提案が可能です。また、管理・仲介・売却までグループ内で対応できるため、購入前の収支シミュレーションから運用中の管理、将来的な出口戦略まで一貫してご相談いただけます。 不動産投資の利回りや収支シミュレーションについて相談したい方は、ぜひエスリードへご相談ください。
-
2026.07.01
2026.07.03
新築ワンルームマンション投資をやってよかったと思える理由とは? 成功確率を上げる方法や成功する人の共通点を解説
新築ワンルームマンション投資は、少額の自己資金で始めやすく、入居者がいれば毎月安定した家賃収入を得られる方法です。一方で、インターネット上では「不動産投資はやめとけ」「ワンルームマンション投資は危険」「すぐに売却した方がよい」といった声も見られます。こうした意見の中には、リスクの一面だけが強調されているものや、投資目的・物件条件を十分に整理しないまま判断されているものも少なくありません。 新築ワンルームマンション投資は、一発逆転を狙うギャンブルではなく、正しい知識と戦略を持って取り組むことでリスクをコントロールしながら資産形成を目指す方法です。目的を明確にし、リスクを理解した上で取り組めば、長期的な資産形成を実現できるでしょう。 本記事では、新築ワンルームマンション投資を「やってよかった」と思える主な理由や、成功・失敗を分ける目的設定の考え方、成功する人に共通する特長を解説します。また投資を始めるタイミングが収支にどのような影響を与えるのかについて、具体的なシミュレーションを基にご紹介します。 新築ワンルームマンション投資に興味はあるものの、インターネット上のさまざまな情報を見て迷っている方や、ご自身に合った投資方法なのか判断したい方は、ぜひ参考にしてください。 suggest2 新築ワンルームマンション投資には、安定した家賃収入を得られる、少額の自己資金で始めやすい、インフレ対策になるといったメリットがある 新築ワンルームマンション投資の成功・失敗は、単純な収益や利回りではなく「投資目的を達成できたかどうか」で判断することが大切 新築ワンルームマンション投資で成功しやすい人には、目的が明確・客観的なデータで判断できる・長期目線を持っているなどの共通点がある 新築ワンルームマンション投資をやってよかった6つの理由 新築ワンルームマンション投資は、都心部や駅近など賃貸需要の高いエリアの物件を選べば、長期的に安定した運用を目指しやすい点が魅力です。ここでは、新築ワンルームマンション投資を「やってよかった」と感じやすい主な理由を6つ紹介します。 安定した家賃収入を継続して得られる 少額の資金で投資を始められる インフレのリスクヘッジになる 将来的なキャピタルゲインが見込める可能性がある 生命保険の代替手段になる 節税も期待できる 安定した家賃収入を継続して得られる 新築ワンルームマンション投資のメリットの一つは、入居者がいれば毎月家賃収入を得られる点です。ワンルームマンションは、一人暮らしのビジネスパーソンや学生などからの賃貸ニーズがあり、特に都心部や駅近、大学・オフィス街にアクセスしやすいエリアでは、安定した需要が見込めます。 株式や投資信託のように日々価格が大きく変動する金融商品と比べると、不動産投資は毎月の家賃収入を基に収支計画を立てやすい点が特長です。入居者が継続して住み続ければ、ローン返済を進めながら資産形成を行うことができます。 ただし、家賃収入を安定して得るには、将来にわたって賃貸需要が見込める立地を選ぶことが重要です。物件価格の安さだけで選ぶのではなく、駅からの距離や周辺環境、人口動態、単身者需要などを確認し、空室リスクを抑えやすい物件を選びましょう。 少額の資金で投資を始められる 新築ワンルームマンション投資は、少ない自己資金で始めやすい点もメリットです。物件購入時にローンを活用できるため、まとまった資金を一括で用意しなくても、不動産投資を始められるケースがあります。 戸建て投資や一棟アパート投資では、物件価格が高くなりやすく、数百万円程度の頭金が必要になることもあります。一方、ワンルームマンション投資は一棟物件に比べて購入価格を抑えやすく、自己資金の持ち出しを抑えながら資産形成を始めやすい点が特長です。 またフルローンや少額の頭金で購入できれば、手元資金に余裕をもたせたまま運用を始められます。投資初心者や将来に備えて資産形成を始めたい若い世代にとっても、比較的検討しやすい投資手法といえるでしょう。 ただし、ローンを活用する以上、空室時や修繕費発生時にも返済は続きます。長期のローンを活用できることで始めやすいからこそ、無理のない返済計画を立てることが大切です。 インフレのリスクヘッジになる 新築ワンルームマンション投資は、インフレ対策としても有効とされています。インフレとは物価が継続的に上昇し、現金の実質的な価値が目減りする状態のことです。預貯金だけで資産を保有していると、物価上昇に対応しきれない可能性があります。 一方不動産は実物資産であり、インフレ時には、立地や需要によっては物件価格や家賃の上昇が見込めます。 もちろん、全ての物件がインフレに連動して値上がりするわけではありません。交通利便性が高いなど、将来にわたって賃貸需要が期待できるエリアを選ぶことに加え、物件の価値が下がらないようにしっかりと管理すること、周辺の物件価格・家賃相場の動向を定期的に確認することなどが必要です。 将来的なキャピタルゲインが見込める可能性がある 新築ワンルームマンション投資では、将来的にキャピタルゲインを得られる可能性もあります。不動産投資におけるキャピタルゲインとは、売却価格からローン残債や売却時の諸経費、自己負担の累計額などを差し引いた手残りのことです。 都市部や駅近など賃貸需要が高いワンルームマンションは、収益物件として個人投資家や法人からのニーズが期待できます。立地条件が良く、安定した入居実績がある物件であれば、将来売却する際にも買い手が見つかりやすいでしょう。 また毎月ローンを返済していくことで借入残高が減り、純資産を積み上げられる点も不動産投資の特長です。運用中のキャッシュフローがマイナスの場合でも、損益分岐点を迎え、売却価格がローン残債を上回れば、キャピタルゲインを得ることができます。インフレや需要の増加などにより物件価格が上昇していれば、ある程度まとまった額の売却益を得られる可能性もあります。 ただし、キャピタルゲインは市況や金利、物件の立地、築年数、管理状態などに左右されます。将来の売却益を前提にし過ぎることなく、家賃収入やローン返済計画も含めて総合的に判断することが大切です。 生命保険の代替手段になる 不動産投資ローンを組む際、多くのケースで団体信用生命保険(団信)に加入します。団信とは、ローン契約者が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、保険金によってローン残債が返済される仕組みの保険です。商品によっては、がんや三大疾病などが保障対象になる場合もあります。 団信に加入していれば契約者に万が一のことがあっても、家族に借入金のない物件を残せる可能性があります。残された物件は、賃貸に出して毎月の家賃収入を得たり、売却して生活費や教育費などに充てたりすることが可能です。 そのため新築ワンルームマンション投資は、主に死亡保険の代替手段として検討されることがあります。既に生命保険に加入している場合は、団信の保障内容と重複する部分を見直すことで、毎月の保険料負担を抑えられる可能性もあります。 ただし、団信はあくまでローン残債を保障する保険であり、遺族へ現金が直接支払われる死亡保険とは役割が異なります。生命保険を全て解約するのではなく、家族構成や必要保障額を踏まえて、団信と生命保険のバランスを考えましょう。 節税も期待できる 新築ワンルームマンション投資では、一定の節税効果が期待できる場合もあります。不動産投資で得た家賃収入に対しては、建物の減価償却費やローンの利息、管理費、修繕費などを必要経費として計上できます。 減価償却費とは、建物の取得費用を躯体の法定耐用年数に応じて毎年分割して経費計上する仕組みです。実際にその年に支出がなくても、帳簿上は経費として計上できるため、不動産所得が会計上の赤字になることがあります。 不動産所得が赤字になった場合、一部の損失を除き、給与所得など他の所得との損益通算が可能です。損益通算によって課税所得が下がれば、所得税や住民税の負担を軽減できるでしょう。。特に所得税率が変わる課税所得が900万円前後の方などは、損益通算による節税効果を感じやすいです。 ただし、節税だけを目的に不動産投資を始めるのは注意が必要です。赤字を出すことを前提に物件を選ぶと、収益性の低い物件を購入してしまう恐れがあります。不動産投資はあくまで資産形成を目的とし、節税は副次的な効果として捉えることが大切です。 新築ワンルームマンション投資の成功・失敗は「目的を達成できたか」どうか 新築ワンルームマンション投資をはじめとした不動産投資の成功・失敗は、単純に「いくらもうかったか」だけで判断できるものではありません。不動産投資を始める目的は、老後資金の準備、節税、インフレ対策、第二の収入源作りなど、人によって異なるためです。 例えば、老後資金の準備を目的に新築ワンルームマンション投資を始める場合、長期にわたって安定的に運用し、ローン完済後も家賃収入を得られる状態にできれば、目的を達成できたといえるでしょう。一方で同じ物件を保有していても、短期間で大きな売却益を得たい方にとっては、期待した成果が得られないと感じる可能性があります。 また老後資金のために投資を始めたにもかかわらず、目先の資金を優先して早期に売却してしまえば、本来の目的を達成できないこともあるでしょう。このように、不動産投資の評価は、投資家が何を目的として始めたのかによって変わります。 そのため不動産投資を始める際は、まず「なぜ家賃収入を得たいのか」「なぜ節税したいのか」「将来どのような状態を目指したいのか」を掘り下げることが大切です。目的が明確になれば、物件選びやローンの組み方、保有期間、売却タイミングなどの判断軸も定まりやすくなります。 また「不動産投資はもうからない」「ワンルームマンション投資はやめた方がよい」といった記事や事例を見たとしても、それだけで自分にとっても失敗する投資だと判断するのは早計です。ある人にとっては失敗でも、別の人にとっては目的に合った投資である場合もあります。 重要なのは、記事や事例の内容をそのまま受け止めるのではなく、その投資が自分の目的に合っているか、目的を達成できる可能性があるかを見極めることです。新築ワンルームマンション投資を検討する際は、メリットやリスクを理解した上で、ご自身にとっての成功条件を明確にしておきましょう。 新築ワンルームマンション投資の成功確率を上げるならなるべく早く始めるのがおすすめ! 近年は、建築費や土地価格の上昇により、同じエリア・近い条件の物件でも販売時期によって価格差が生じることがあります。物件価格が上がると、借入額や毎月の返済額、長期的なキャッシュフローにも影響するため、いつ始めるのかは不動産投資において重要な要素の一つです。 例えば「エスリード ザ・グラン大阪サウス」は2025年3月竣工で、物件価格は2,060万円〜です。一方、「エスリード ザ・グラン大阪ノース」は2025年4月竣工で、物件価格は2,340万円〜となっています。2つの物件は隣同士に位置し、竣工時期も1カ月程度しか変わりませんが、物件価格には約280万円もの差があります。 ここでは、2つの物件を長期運用した場合のキャッシュフローを比較し、物件価格の違いが収支やローン残債にどのように表れるのかを確認していきます。 インカムゲインだけで長期運用した場合 まずは、物件を売却せずに長期保有し、家賃収入を得ながら運用した場合を見ていきましょう。インカムゲインとは、資産を保有している間に継続的に得られる収益のことで、不動産投資では主に毎月の家賃収入を指します。 以下では、「エスリード ザ・グラン大阪サウス」と「エスリード ザ・グラン大阪ノース」を長期保有した場合の収入、ローン返済額、運用諸経費、ローン残債、累計収支の推移を比較します。 【前提条件】 項目名 エスリード ザ・グラン大阪サウス エスリード ザ・グラン大阪ノース 物件価格 2,060万円 2,340万円 年間満室想定賃料 85万円 87万円 自己資金 0円 通常空室率 5% (特別退去周期:3年ごとに退去発生、空室月数:2カ月) 賃料下落条件 5年目から5年ごとに5%下落 金利 2% 返済期間 35年(元利均等返済) 総返済額 約2,866万円 約3,256万円 【エスリード ザ・グラン大阪サウスの長期運用シミュレーション】 (単位:万円) table2 年間収入 (実効総収入) ローン返済額 運用諸経費 税引前CF ローン残債 1年目 81 82 17 -18 2019 5年目 77 82 17 -22 1,846 10年目 73 82 17 -26 1,610 15年目 57 82 17 -41 1,349 20年目 66 82 17 -33 1,060 25年目 62 82 17 -36 742 30年目 49 82 17 -49 389 35年目 56 82 17 -42 0 【エスリード ザ・グラン大阪ノースの長期運用シミュレーション】 (単位:万円) table2 年間収入 (実効総収入) ローン返済額 運用諸経費 税引前CF ローン残債 1年目 83 93 17 -27 2,293 5年目 79 93 17 -31 2,097 10年目 75 93 17 -35 1,829 15年目 58 93 17 -51 1,532 20年目 67 93 17 -42 1,205 25年目 64 93 17 -46 842 30年目 50 93 17 -59 442 35年目 58 93 17 -52 0 【エスリード ザ・グラン大阪サウスの売却シミュレーション】 (単位:万円) 売却価格 110% 105% 100% 95% 90% 85% 80% 2,266 2,163 2,060 1,957 1,854 1,751 1,648 想定される手残り(売却価格 – ローン残債) ※累計収支{年間収入 – (ローン返済額 + 運用諸経費)}も加味した売却後の利益 5年目 22 ※-84 -63 ※-169 -148 ※-254 -233 ※-339 -318 ※-424 -403 ※-509 -487 ※-594 10年目 258 ※13 173 ※-72 88 ※-157 4 ※-242 -81 ※-327 -166 ※-412 -251 ※-497 15年目 519 ※118 434 ※33 350 ※-52 265 ※-137 180 ※-222 95 ※-307 10 ※-392 20年目 698 ※135 618 ※55 538 ※-25 458 ※-105 378 ※-185 298 ※-265 218 ※-345 25年目 1,017 ※264 937 ※184 857 ※104 777 ※25 697 ※-55 617 ※-135 537 ※-215 30年目 1,369 ※413 1,289 ※333 1,209 ※253 1,129 ※173 1,049 ※93 969 ※13 890 ※-67 35年目 1,758 ※593 1,678 ※513 1,599 ※434 1,519 ※354 1,439 ※274 1,359 ※194 1,279 ※114 【エスリード ザ・グラン大阪ノースの売却シミュレーション】 (単位:万円) 売却価格 110% 105% 100% 95% 90% 85% 80% 2,574 2,457 2,340 2,223 2,106 1,989 1,872 想定される手残り(売却価格 – ローン残債) ※累計収支も加味した売却後の利益(累計収支は{年間収入 – (ローン返済額 + 運用諸経費)}の合計で算出) 5年目 25 ※-128 -71 ※-224 -168 ※-321 -264 ※-417 -361 ※-514 -457 ※-610 -554 ※-707 10年目 293 ※-46 197 ※-142 101 ※-239 4 ※-335 -92 ※-432 -189 ※-528 -285 ※-625 15年目 590 ※47 494 ※-59 397 ※-146 301 ※-243 204 ※-339 108 ※-436 11 ※-532 20年目 793 ※40 702 ※-51 611 ※-141 520 ※-232 430 ※-323 339 ※-414 248 ※-505 25年目 1,155 ※164 1,064 ※74 973 ※-17 883 ※-108 792 ※-199 701 ※-290 610 ※-380 30年目 1,555 ※312 1,464 ※221 1,374 ※130 1,283 ※39 1,192 ※-51 1,101 ※-142 1,010 ※-233 35年目 1,997 ※496 1,907 ※406 1,816 ※315 1,725 ※224 1,634 ※133 1,543 ※42 1,453 ※-48 今回のシミュレーションでは、保有期間中の累計収支を加味した場合、サウスは32年目で想定売却価格が購入価格の80〜110%のいずれの場合でも売却後の利益がプラスになる結果となりました。一方ノースは35年を超えても売却価格が80%の場合、売却後の利益がプラスに転じませんでした。 これは、物件価格が低いサウスの方がローン返済額やローン残債を抑えやすく、累計収支を加味しても損益分岐点に早く到達しやすいためです。ノースも長期保有によってローン残債が減れば売却後の利益はプラスになりますが、購入価格が高い分、全ての売却パターンでプラスに転じるまでにはサウスより時間がかかります。 この結果から物件価格が280万円違うだけでも、総返済額には約390万円の差が生じ、売却時の損益分岐点にも大きな違いが出ることが分かります。 現在の日本はインフレ傾向にあり、建築費や土地価格の上昇によって新築マンションの価格も上がりやすい状況です。そのため「エスリード ザ・グラン大阪サウス」と「エスリード ザ・グラン大阪ノース」のように、立地や運用条件が近い物件であっても、竣工時期がわずか1カ月違うだけで、物件価格に約300万円の差が出るケースもあります。 不動産投資は、購入価格がその後のローン返済額や売却時の損益分岐点に影響します。気になる物件がある場合は、将来売却する際の手残りや損益分岐点まで含めてシミュレーションし、早めに検討を進めることが重要です。 新築ワンルームマンション投資が成功する人の共通点 新築ワンルームマンション投資で成果を出すには、物件の条件だけではなく、投資家自身の考え方や行動も重要です。どれだけ良い物件を紹介されても、目的があいまいだったり、短期的な値動きや周囲の意見に振り回されたりすると、判断を誤ってしまう可能性があります。 東証プライム市場上場の不動産デベロッパーであるエスリード株式会社は、長年にわたる不動産投資の支援を通じて「着実に資産形成を進めている方には共通点や習慣がある」と考えています。 ここでは、新築ワンルームマンション投資が成功する人の主な共通点とその理由を解説します。 目的が明確な人 客観的なデータで判断できる人 長期的な目線を持っている人 感情に流されない人 行動力がある人 目的が明確な人 新築ワンルームマンション投資で成功しやすい人は、投資を始める目的が明確です。老後資金を準備したいのか、節税やインフレ対策をしたいのかによって、選ぶべき物件や運用方針は変わります。 目的があいまいなまま投資を始めると、目先の利回りや営業担当者の提案に流され、一貫性のない判断をしてしまうことがあります。一方目的が明確な人は、短期的な収支や一時的な市況の変化に惑わされにくく、長期的な視点で冷静に判断できるのです。 また目的がはっきりしていると、良い物件に出会ったときの判断も早くなります。人気のエリアや条件の良い物件は、すぐに買い手が付くことも少なくありません。あらかじめ投資目的や判断基準を整理しておくことで、優良物件を逃さず手に入れやすくなります。 客観的なデータで判断ができる 不動産投資で成功しやすい人は、感覚や営業トークだけではなく、客観的なデータを基に判断ができます。例えば周辺の家賃相場や空室率、人口動態、駅からの距離、再開発計画、同エリアの取引価格などを確認し、物件の収益性や将来性を見極めます。 不動産会社の提案をそのまま受け入れるだけでは、相場より高い物件を購入してしまったり、賃貸需要が弱いエリアを選んでしまったりする恐れがあります。そのため提示された利回りや収支シミュレーションが現実的かどうかを、自分でも確認する姿勢が大切です。 長期的な目線を持っている 新築ワンルームマンション投資は、短期間で大きな利益を狙う投資というより、長期的に家賃収入を得ながら資産形成を進める投資です。そのため、成功しやすい人は数年単位ではなく、10年、20年、30年といった長い目線で運用を考えています。 短期的な利益ばかりを追うと、空室や修繕費、金利上昇などの一時的なリスクに過度に不安を感じてしまうことがあります。しかし長期的な目線を持っている人は、こうしたリスクをあらかじめ想定し、必要な資金や対策を準備しながら運用できます。 不動産投資では、予定通りに収支が進むとは限りません。空室期間が発生したり、設備修繕が必要になったりすることもあります。そうした不測の事態を想定内と捉え、慌てずに対処できる人ほど、安定した資産形成を続けやすいでしょう。 感情に流されない 新築ワンルームマンション投資で成功しやすい人は、感情に流されず、投資対象として物件を判断できます。自分が住みたいかどうかだけで選んでしまうと、実際の入居者ニーズとずれてしまうことがあります。 例えば自分の好みではなく、単身者が住みやすい立地か、駅からのアクセスは良いか、周辺に生活利便施設があるかなど、入居者目線で判断することが大切です。またうわさや一時的な市況の変化に左右されず、集めた情報を基に冷静に意思決定する姿勢も求められます。 運用中に空室や家賃滞納などの問題が発生した場合も、感情的になってしまうと適切な対応が遅れることがあります。原因を分析し、賃料設定や募集条件、管理体制を見直すなど、冷静に改善策を実行できる人は、不動産投資を長く続けやすいでしょう。 行動力がある 新築ワンルームマンション投資で成功しやすい人は、不動産会社に任せきりにせず、自ら情報を集める行動力があります。物件のリサーチや税金・法律の基礎知識、市況の変化などを学び、判断材料を増やしていく姿勢が重要です。 もちろん、不動産投資では専門的な知識が必要になる場面も多いため、全てを一人で判断する必要はありません。しかし、基本的な仕組みやリスクを理解していれば、不動産会社からの提案内容をより適切に判断できます。 また良い物件を手に入れるためにはタイミングが重要です。情報収集を続け、気になる物件やエリアがあれば早めに相談・比較検討することで、チャンスを逃しにくくなります。フットワーク軽く行動しながらも、データや目的に基づいて判断できる人ほど、新築ワンルームマンション投資で納得のいく成果を得やすいでしょう。 エスリードの新築ワンルームマンション投資に関する口コミ 実際にエスリードの物件やサービスについて、SNSではどのような声があるのでしょうか。ここでは、Xに投稿されているエスリードに関する口コミをいくつかご紹介します。 SNS上の口コミは個人の感想であり、全ての物件や契約内容に当てはまるわけではありません。新築ワンルームマンション投資を検討する際は、こうした口コミも参考にしながら、物件の条件や収支シミュレーション、管理体制を総合的に確認しましょう。 新築ワンルームマンション投資を「やってよかった」と思えるかは、目的の明確化と始めるまでのスピードで決まる! 新築ワンルームマンション投資は、安定した家賃収入を得やすいことに加え、インフレ対策や将来的な売却益、生命保険の代替、節税など、さまざまなメリットが期待できる投資方法です。特に、都心部や駅近など賃貸需要が見込める物件を選べば、長期的な資産形成につなげられる可能性があります。 ただし、新築ワンルームマンション投資を「やってよかった」と思えるかどうかは、投資を始める目的が明確になっているかどうかによって変わります。老後資金の準備をしたいのか、インフレ対策をしたいのかによって、選ぶべき物件や運用方針は異なります。 また不動産価格や建築費が上昇している局面では、検討を先延ばしにすることで同じような条件の物件でも購入価格が高くなり、将来の収支に影響する可能性があります。だからこそ目的や条件を早めに整理し、良い物件に出会ったときに判断できる状態をつくっておくことが大切です。 エスリード株式会社は、大阪をはじめとする関西エリアを中心に、新築分譲マンションの開発・販売を手がけてきた東証プライム市場上場の不動産デベロッパーです。1992年の設立以来、近畿圏を中心に分譲マンションの販売や管理、仲介、アフターサービスまで、グループ全体で一貫した事業を展開しています。 新築ワンルームマンション投資に興味がある方や、自分に合った投資目的・物件選びについて知りたい方は、エスリードのウェビナーも参考にしてみてください。投資家のリアルな体験談や、物件を選ぶ際に知っておきたい土地仕入れの視点などを学ぶことで、不動産投資を始めるべきかどうかを判断しやすくなります。 ▼ウェビナー一覧はこちら
-
2026.07.01
2026.07.03
サラリーマンでも不動産投資はできる? メリットや注意点、失敗を防ぐポイントを解説
近年は、老後資金や年金以外の将来の収入源について、自分自身で備える必要性を感じているビジネスパーソンの方も少なくありません。給与収入からの貯蓄だけではなく、将来に向けた資産形成に取り組む方法の一つとして、不動産投資が注目されています。 不動産投資は、毎月の給与収入があるビジネスパーソンと相性の良い投資方法です。金融機関のローン審査では、年収や勤務先、勤続年数などが確認されるため、安定した収入を得ている方は、融資面で評価されやすい傾向にあります。また管理会社に物件管理を委託すれば、本業と両立しながら長期的な資産運用を実現できます。 一方で不動産投資には空室や家賃下落による収入減、金利上昇、修繕費の発生などのリスクもあります。家賃収入や節税効果だけに注目して始めると、想定した収益を得られなかったり、運用途中で資金計画が崩れたりする可能性もあるため注意が必要です。 本記事では、ビジネスパーソンが不動産投資を行うメリットや、失敗しやすいケース、始める前に確認すべきポイントを解説します。不動産投資を始めるまでの流れや事業化の考え方も紹介するので、本業と両立しながら無理のない資産形成を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。 suggest2 ビジネスパーソンは毎月の給与収入があるため、融資の審査において収入の安定性や返済能力を評価されやすく、不動産投資は好相性な投資方法である 不動産投資はレバレッジ効果やインフレ対策、節税効果、団体信用生命保険による万一の備えなどが期待できるため、ビジネスパーソンが行うメリットが大きい 不動産投資での失敗を防ぐには、目的を明確にした上で、ローン条件や収支シミュレーション、営業トークの妥当性、管理会社の対応力を慎重に確認することが大切 サラリーマンでも不動産投資はできる? サラリーマンでも、不動産投資を始めることは可能です。むしろ毎月の給与収入があるビジネスパーソンは、収入の安定性や返済能力を評価されやすく、属性によっては有利な条件で不動産投資ローンを組める可能性があります。 実際に、エスリードが不動産投資をしている、または過去に行ったことのある方200名を対象に行ったアンケートでは、回答者のうち55%が会社員(正社員)でした。さらに、正社員・契約社員・経営者・公務員(教職員を除く)を含めると全体の約7割が会社勤めをしながら不動産投資を経験していたことが分かります。 この結果からも、不動産投資は一部の富裕層や高所得者だけが行うものではなく、会社員をはじめとしたビジネスパーソンにとっても身近な資産形成の選択肢になっていることが伺えます。 borderbox 【調査概要】 調査名:不動産投資についてのアンケート 調査方法:インターネット調査 調査対象:不動産投資をしている、または過去に行ったことのある方200名 調査実施期間:2026年05月11日~2026年05月18日 サラリーマンが不動産投資を行う7つのメリット 先述した通り、ビジネスパーソンと不動産投資は好相性です。ここでは、ビジネスパーソンが不動産投資を行う7つのメリットについて、詳しく解説します。 レバレッジ効果を生かして資産形成を目指せる 安定した収入によりローン審査で評価されやすい 無理のない資金計画を立てやすい インフレ対策になる可能性がある 管理会社に委託することで本業と両立しやすい 節税効果を期待できる場合がある 団体信用生命保険により万一の備えにもなる レバレッジ効果を生かして資産形成を目指せる 不動産投資のメリットの一つは、レバレッジ効果を生かして資産形成を目指せることです。レバレッジとは、てこの原理を意味する言葉で、少ない資金で大きな投資効果を得ることを指します。不動産投資におけるレバレッジとは、金融機関からの融資を活用し、自己資金以上の規模で物件を取得することで、投資効率を高めることです。 先述した通り、ビジネスパーソンは毎月の給与収入があるため、収入の安定性や返済能力を評価されやすい傾向にあります。そのため金融機関の審査に通れば、少ない自己資金で資産価値や収益性の高い物件を購入し、家賃収入を得ながら長期的な資産形成を目指すことが可能です。 ただし、レバレッジ効果は利益を大きくする可能性がある一方で、借入額が大きくなるほど返済負担も増えます。無理に借入額を増やすのではなく、空室や修繕費、金利上昇なども見込んだ上で、返済できる範囲の資金計画を立てましょう。 不動産投資とレバレッジ効果の関係については、以下の記事も併せてご覧ください。 不動産投資のレバレッジとは? FXとの違いやメリット、注意点を解説 安定した収入によりローン審査で評価されやすい ビジネスパーソンは金融機関のローン審査において、評価されやすいポイントを備えています。ローン審査では、契約者の年収や勤務先、勤続年数、借り入れ状況などを基に返済能力を判断するためです。 特に毎月一定の給与収入があることは、金融機関にとって継続的な返済が見込める要素になります。自営業者やフリーランスと比べて収入の変動幅が小さいと判断されれば、希望に近い条件で融資を受けられる可能性があるでしょう。 また業種や勤務先の規模も審査で確認されます。公務員や士業の方、上場企業に勤めている方、非上場でも規模の大きい企業に勤務している方などは、勤務先の安定性が評価されやすい傾向にあります。 ただし、ビジネスパーソンであれば必ず希望額で融資を受けられるわけではありません。年収に対して借入額が大きい場合や、既に住宅ローン・カードローンなどの借り入れがある場合は、審査に影響する可能性があります。不動産投資を検討する際は、現在の借り入れ状況や返済余力も含めて確認しておきましょう。 無理のない資金計画を立てやすい ビジネスパーソンは毎月の給与収入を把握しやすいため、生活費や貯蓄、ローン返済を踏まえた資金計画を立てやすい点もメリットです。 不動産投資では、ローン返済をはじめ管理費や修繕積立金、固定資産税、保険料などの支出が発生します。毎月発生する費用や定期的に支払う費用をあらかじめ見込んでおくことで、給与収入や貯蓄状況と照らし合わせながら、無理のない返済計画を検討できます。 また空室が発生した場合や設備交換が必要になった場合に備えて、手元資金を確保しておくことも重要です。毎月の給与収入をベースに、生活費や教育費、住宅ローン、老後資金などのライフイベントも踏まえながら、空室時の補填や修繕費に備えられるでしょう。 ただし、給与収入があるからといって、返済負担を大きくしすぎるのは避けるべきです。家賃収入だけではなく、万が一収入が減った場合や予期せぬ支出が発生した場合も想定し、生活に支障が出ない範囲で資金計画を立てましょう。 インフレ対策になる可能性がある 不動産投資は、インフレ対策になる可能性があります。インフレとは物価が上昇し、相対的にお金の価値が下がる状態のことです。現金や預貯金だけで資産を保有していると、物価上昇によって実質的な資産価値が目減りする可能性があります。 一方、不動産は土地や建物という実物資産です。物価や建築費、土地価格が上昇する局面では、不動産の資産価値や家賃水準も上昇する可能性があります。そのため資産の一部を不動産で持つことは、インフレに備える手段の一つとして有効です。 総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、二人以上の世帯における貯蓄現在高のうち、通貨性預貯金と定期性預貯金を合わせた預貯金の割合は59.3%でした。資産の多くを預貯金で保有している場合、物価上昇への備えとして実物資産を組み合わせることも選択肢になります。 ただし、不動産価格や家賃は必ず物価に連動して上がるわけではありません。エリアの人口動態や賃貸需要、物件の管理状態によっては、価格や家賃が下がる可能性もあります。インフレ対策として不動産投資を検討する場合も、立地や将来性、収支シミュレーションを十分に確認することが大切です。 ※参考:総務省.「家計調査報告(貯蓄・負債編)2025年(令和7年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」.(参照:2026-06-09). 管理会社に委託することで本業と両立しやすい 不動産投資は、管理会社に業務を委託することで、本業と両立しやすくなります。通常、物件購入後は入居者募集や家賃の集金、建物管理、クレーム対応、退去時の手続きなどの業務が発生しますが、これらの多くは管理会社に任せられます。 株式やFXのように日々の値動きを追い続ける必要も少なく、中長期で運用しやすいため、忙しいビジネスパーソンでも始めやすいです。管理会社からの報告を確認しながら、必要に応じて修繕や契約更新などの判断を行うことで、本業に大きな支障を出さずに不動産投資を続けられます。 ただし、管理会社に任せられるからといって、完全に放置できるわけではありません。入居状況や家賃の入金状況、修繕履歴、管理費の内容などは定期的に確認する必要があります。信頼できる管理会社を選び、運用状況を把握しながら進めましょう。 節税効果を期待できる場合がある 不動産投資には節税効果の側面もあります。不動産投資は事業なので、減価償却費や管理費、修繕費、固定資産税など、事業の運営上かかった費用を経費として計上することが可能です。 経費を差し引いた結果、不動産所得が帳簿上の赤字になった場合、その赤字を給与所得など他の所得と相殺(損益通算)できる場合があります。損益通算によって課税対象となる所得額を圧縮できれば、所得税や住民税の負担軽減につながるでしょう。特に年収が高く、高い所得税率が適用されている方は、損益通算による節税効果を感じやすい傾向にあります。 ただし、不動産投資は節税だけを目的に始めるべきものではありません。いくら節税効果が見込めても収益性が低ければ、手元資金を圧迫してしまう可能性があります。あくまで長期的な資産形成を前提に、収益性やリスクも含めて判断することが重要です。 不動産投資で期待できる節税の仕組みや効果を実感しやすい人の特徴などは、以下の記事でも詳しく解説しているので、併せてご覧ください。 マンション投資で節税効果は期待できる? 仕組みや節税目的だけで始めるべきではない理由を解説 団体信用生命保険により万一の備えにもなる 不動産投資ローンを契約する際は、団体信用生命保険(団信)に加入するケースが多いです。団信とは、ローン契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、保険金によってローン残債が完済される保険のことです。 団信に加入していれば、契約者に万が一のことがあった場合でも、家族にローン残債のない不動産を残せる可能性があります。残された不動産は、家賃収入を得る資産として保有したり、売却してまとまった資金に換えたりすることも可能です。 そのため、不動産投資は生命保険の死亡保障と役割が似ているといわれることがあります。既に加入している保険内容を見直し、ご自身やご家族に必要な保障を整理した上で重複している部分を調整すれば、家計から支払う保険料を抑えられる可能性もあるでしょう。 ただし、団体信用生命保険への加入可否や保障内容は、契約者の健康状態や金融機関、ローン商品によって異なります。保障される範囲や保険料の扱いも商品ごとに違うため、ローン契約前に内容を確認しておきましょう。 団信の仕組みについては、以下の記事でも詳しく解説しています。 不動産投資ローンの団体信用生命保険(団信)とは? 種類や生命保険との違い、加入できない場合の対処法を解説 サラリーマンが不動産投資で失敗しやすいケースと回避方法 不動産投資はビジネスパーソンにとって資産形成の選択肢になる一方で、始め方や物件の選び方を誤ると、想定した収益を得られなかったり、売却時に損失が出たりする可能性があります。 ここでは、ビジネスパーソンが不動産投資でつまずきやすいケースと、失敗を避けるための回避方法をご紹介します。 不動産投資を行う目的があいまいで、投資判断を誤ってしまう 不動産投資で失敗しやすいケースの一つが、目的を明確にしないまま物件を購入してしまうことです。目的があいまいなままだと、物件を選ぶ基準や運用中の判断がぶれやすくなります。 例えば老後資金の確保を目的に不動産投資を始めた場合、ローン完済後も安定した家賃収入を得られれば、投資の目的に沿った運用ができているといえます。ローン返済中に一定の持ち出しが発生しても、完済後に家賃収入が収益として残る見通しがあれば、長期的な資産形成につながるでしょう。 一方で運用途中の収支だけを見て「失敗した」と判断し、買取業者などの営業トークに流されて売却してしまうと、本来の目的を達成できなくなる可能性があります。不動産価格が少し上がったタイミングで売却し、数百万円程度の売却益を得られたとしても、老後資金として不足していれば目的からは外れてしまうでしょう。 このような失敗に陥らないためにも、不動産投資を始める目的を明確にしておく必要があります。目的が定まっていれば、購入時だけではなく、運用中や売却時の判断もしやすくなります。 条件の良い不動産投資ローンを利用できず、想定したほどの収益を得られない 不動産投資では、ローン条件によって収益性が大きく変わります。金利や借入期間、融資額などの諸条件があまり良くないと、毎月のキャッシュフローを圧迫したり、総返済額が大きく膨らんだりしかねません。 一口に不動産投資ローンといっても、金融機関によって融資条件は異なります。不動産会社によって提携している金融機関も異なるため、知らないうちにローンの選択肢が狭まっていることもあるでしょう。条件を十分に比較しないまま契約すると、もっと良い条件で借りられた可能性に気付けないまま運用を始めてしまうかもしれません。 また、運用開始後にローンの借り換えを検討する場合も注意が必要です。金利が下がるように見えても、事務手数料や保証料、登記費用などが発生し、結果として負担が増えてしまう場合があります。 こうした失敗を避けるには、大手の金融機関や複数の金融機関と提携している不動産会社を選ぶことが大切です。提携先が多ければ、ご自身の年収や勤務先、借り入れ状況、購入予定の物件に合った条件を比較しやすくなります。 不動産投資ローンは、物件購入後の収支に長く影響する重要な要素です。金利の低さだけで判断するのではなく、借入期間や月々の返済額、手数料、団信の保障内容なども含めて、ご自身の属性を生かした良い条件かどうかを確認しましょう。 実態に即さないシミュレーションをうのみにしてしまう 不動産投資では、購入前に収支シミュレーションを確認することが重要です。実態に即していないシミュレーションをうのみにしてしまうと、運用開始後に想定通りの収益を得られず、失敗につながる可能性があります。 例えば、想定家賃が周辺相場より高く設定されている、空室率が低く見積もられている、管理費や修繕費などの運用費用が十分に反映されていないといったケースが考えられます。このような前提で計算された収支は、実際の運用結果と大きくずれる恐れがあるため、投資判断をする際には参考にできません。 シミュレーションを確認する際は、どのような前提条件で計算されているのかや、どの程度のリスクや経費を踏まえた上で試算されているのかを必ずチェックしましょう。例えば年間の想定家賃収入を物件価格で割り算出する「表面利回り」は、管理費や修繕費、固定資産税などの支払いはもちろん、空室リスクや金利上昇リスクなども反映されていません。現実的な収益性や運用可能性を判断するには、これらを加味したキャッシュフローを確認する必要があります。 空室率を何%で見込んでいるか、経費に何が含まれているか、家賃下落を周期も含めて考慮しているかなどは重要なチェックポイントです。周辺の賃貸需要や家賃相場に詳しい不動産会社に相談しながら、複数のシナリオで収支を確認することで、より現実的な判断がしやすくなります。 不動産投資のシミュレーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。 不動産投資で欠かせないシミュレーションの考え方|必要な情報や注意すべきポイントを解説【無料DLシート付】 過剰な営業トークを信じてしまう 不動産投資では、営業担当者の説明を聞く機会が多くあります。メリットばかりを強調する営業トークをそのまま信じてしまうと、投資目的に合わない物件を購入してしまう可能性があります。 例えば「必ず利益が出る」「今だけ特別な価格で案内できる」「人気が高く、すぐに申し込みが入る可能性がある」など、購入を急がせるような説明には注意が必要です。不動産投資には空室や家賃下落、修繕費、金利上昇などのリスクがあるため、これらの説明が十分ではないまま契約を迫られる場合は、慎重に判断しましょう。 また不動産投資では、相手との信頼関係を利用して契約を促すケースにも注意が必要です。例えば恋愛感情につけ込み、高額な物件を契約させる恋愛商法やロマンス詐欺のような手口もあります。相手への好意や信頼だけで判断せず、物件の収益性や価格の妥当性を冷静に確認することが大切です。 過剰な営業トークを見極めるには、ご自身でも周辺エリアの家賃相場や成約事例を調べた上で、物件価格やシミュレーションの妥当性を判断する必要があります。少しでも不安を覚える場合は取引を保留にし、複数の不動産会社を比較検討しましょう。 管理会社の選定を誤り、空室・家賃下落リスクに悩まされてしまう 不動産投資では、物件購入後の管理体制も重要です。管理会社の対応が不十分だと、建物の劣化が早まったり入居者が決まりにくくなったりして、空室や家賃下落のリスクが高まる可能性があります。 例えば問い合わせ対応が遅い、設備不具合への対応が不十分、退去後の原状回復や募集開始が遅れる、共有部の手入れが行き届いていないといった管理会社では、空室期間が長期化しやすくなります。また入居付けのために家賃を下げざるを得なくなれば、当初の収支計画が崩れてしまうかもしれません。 管理会社を選ぶ際は、管理物件の入居率や管理実績、トラブル発生時の対応体制、入居者募集のノウハウなどを確認した上で、信頼できる管理会社に依頼することが重要です。安さだけで選んでしまうと、対応範囲が限られていたり、修繕やトラブル対応の度に追加費用が発生したりして結果的にコストが膨らむ可能性もあります。 管理手数料は家賃収入の5%前後が一つの目安とされるため、あまりにも安い手数料が設定されている場合は、対応範囲や追加費用のかかる要件、入居率などを細かくチェックしましょう。 サラリーマンが不動産投資で後悔しないために押さえておきたいポイント ビジネスパーソンが不動産投資で失敗しないためには、物件選びやローン条件だけではなく、投資に関する知識や勤務先のルール、税務手続きなども事前に確認しておくことが大切です。 先述したように、目的があいまいなまま物件を購入したり、実態に即さないシミュレーションをうのみにしたりすると、運用開始後に後悔する可能性があります。ここでは、不動産投資を始める前に押さえておきたいポイントを解説します。 金融全般に関する知識を深める 不動産投資では、ローンや金利、利回り、キャッシュフロー、税金など、金融に関する幅広い知識が必要になります。物件価格や家賃収入だけを見て判断すると、ローン返済や修繕費、税負担などを十分に考慮できず、想定よりも手元にお金が残らない可能性があります。 またインターネット上には不動産投資に関する多くの情報がありますが、全てが正しいとは限りません。不動産会社にも、新築マンションの開発・販売を行う不動産デベロッパーや売主側の元付業者、買い主側の客付業者など、さまざまな立場の事業者が存在します。そのため情報を確認する際は「誰が」「どの立場で」発信しているのかをチェックしましょう。 まずは書籍や信頼できるWebサイトで基礎知識を学び、セミナーやウェビナーに参加して理解を深めるのがおすすめです。実際に物件を内見したり、不動産会社に相談したりすることで、資料だけでは分かりにくい立地や管理状態、周辺環境も確認しやすくなります。 エスリードでは、不動産投資を検討している方向けにウェビナーを開催しています。基礎知識を身に付けながら、自分に合った投資方法を考えたい方は、ぜひご参加ください。 ▼エスリードの不動産投資ウェビナーはこちら 勤務先の副業規定を確認する ビジネスパーソンが不動産投資を始める際は、勤務先の副業規定を確認しておきましょう。一定規模未満の不動産投資は資産運用として扱われ、副業に該当しないケースも多いです。しかし、勤務先の就業規則によっては、事前の届出や許可が必要になる場合があります。 特に戸建て5棟以上、またはマンション・アパート10室以上になると、税務上で事業的規模と判断されます。副業を禁止している企業や兼業に制限を設けている企業では、規定に抵触する可能性もあるため注意が必要です。 また副業規定に関わらず、本業への支障や会社の信用に関わる行為があると、問題視されるでしょう。物件管理を管理会社に委託し、業務と両立できる運用体制を整えることも大切です。 不動産投資を始める前に、就業規則の副業・兼業に関する項目や、届出・許可の必要性を確認しておきましょう。 不動産投資が副業に当たるかどうかについては、以下の記事も併せてご覧ください。 サラリーマンの不動産投資は副業になる? 問題視されるケースと始める際の注意点を解説 確定申告を正しく行う オーナーは投資用物件の運用を始めた年から、確定申告を行う必要があります。給与以外の所得金額の合計が年間20万円を超えなければ、原則として所得税の確定申告は不要ですが、住民税は1円でも所得があれば申告が必要です。また不動産所得が赤字になり、他の所得と相殺(損益通算)したい場合も、確定申告を行わなければなりません。そのため、確定申告は必ず行うものと理解しましょう。 申告書類を作成する際は、家賃収入などの総収入金額から、管理費や修繕費、減価償却費、ローン利息などの必要経費を差し引いて、不動産所得を算出する必要があります。不動産投資を始めたら、収入や経費の記録を日頃から整理し、必要に応じて税理士や税務署に確認しながら正しく申告しましょう。 確定申告の流れについては、以下の記事も併せてご覧ください。 不動産投資をしているサラリーマンは確定申告するべき? 申告の流れや必要書類、節税のポイントを解説 信頼できる不動産会社を選ぶ ビジネスパーソンが不動産投資で後悔しないためには、信頼できる不動産会社を選ぶことも重要です。不動産会社は物件選びやローンの提案、収支シミュレーションなど、投資判断に大きく関わります。また物件管理や売却までサポートしてもらえる会社であれば、数年~数十年の付き合いになるでしょう。 そのため、リスクを含めて現実的な説明をしてくれる会社をパートナーに選ぶことが大切です。不動産会社を選ぶ際は、以下のようなポイントを確認しましょう。 需要の高い立地での開発実績や、過去の販売実績があるか 駅距離や周辺環境、賃貸需要、将来性を踏まえて提案しているか 大手金融機関や複数の金融機関と提携しており、条件を比較しやすいか 空室率、家賃下落、修繕費、管理費などを含めた現実的な試算を提示しているか グループ内または提携先に管理会社があり、購入後の運用まで相談できるか メリットだけでなく、空室・家賃下落・金利上昇などのリスクも説明しているか 複数の会社を比較し、収益性・リスク・管理体制を総合的に確認した上で、信頼できるパートナーを選びましょう。 サラリーマンが不動産投資を始めるまでの流れ ビジネスパーソンが不動産投資を始める際は、いきなり物件を選ぶのではなく、投資目的の整理や情報収集、資金計画の確認から進めることが大切です。事前準備が不十分なまま契約すると、目的に合わない物件を購入してしまったり、運用開始後に収支が想定とずれたりする可能性があります。 不動産投資を始めるまでの主な流れは、以下の通りです。 table2 内容 ポイント 1.投資目的を明確にする 資産形成、老後資金の確保、家計の収支改善など、何のために不動産投資を行うのかを整理する 2.情報収集と不動産会社の選定を行う 不動産投資の仕組みやリスクを学び、目的に合った物件を提案してくれる不動産会社を探す 3.物件を選定し、申し込みを行う 立地や賃貸需要、物件価格、収支シミュレーションを確認し、条件に合う物件を選ぶ良い物件が見つかったら、申し込みや融資審査の準備を進める副業に関する届出が必要な場合は、この段階までに確認しておく 4.契約を締結し、融資を受ける 重要事項説明を受け、売買契約や不動産投資ローンの手続きを行うローンの特約金利や返済期間、団信の保障内容、手数料などを確認する物件の管理委託をする場合は、業者を選定する 5.賃貸経営を開始し、定期的に収支を見直す 引き渡し後、管理会社と連携して入居者対応や建物管理を進める収支や入居状況、市場動向を定期的に確認し、必要に応じて資金計画や運用方針を見直す 不動産投資は、物件を購入して終わりではありません。購入後も、家賃収入やローン返済、修繕費、空室状況などを確認しながら運用を続ける必要があります。特にビジネスパーソンは本業との両立が前提になるため、購入前から管理会社との連携体制や見直しのタイミングなどを相談しておきましょう。 サラリーマンは不動産投資を事業化できる? 先述した通り、戸建てなどの独立家屋がおおむね5棟以上、アパートやマンションなどの貸室がおおむね10室以上になると、事業的規模として扱われます。 不動産投資が事業的規模と判断されると、特別控除や税務上の優遇を受けられる可能性があります。例えば、青色申告を行うことで最大65万円を事業所得から差し引ける青色申告特別控除などです。また家族に支払う給与を一定の要件の下で必要経費にできる場合もあります。 一方で事業的規模になると、勤務先の副業規定に抵触する可能性があります。企業によっては、不動産投資そのものは資産運用として認めていても、一定規模を超えると副業・兼業として届出や許可を求めることもあるでしょう。事業化を検討する際は、就業規則や副業規定を必ず確認してください。 また物件数や借入額が増えるほど、空室や修繕費、金利上昇などの影響も大きくなります。節税効果や控除額だけに注目するのではなく、長期的に収支が成り立つか、管理体制を維持できるか、借入額が過大になっていないかを慎重に確認する必要があります。 事業的規模を目指す場合は、不動産会社や税理士などの専門家に相談しながら進めるとよいでしょう。 サラリーマンの強みを生かし、無理のない不動産投資を始めよう ビジネスパーソンは安定した給与収入があるため、勤務先や年収、借り入れ状況によっては、良い条件の不動産投資ローンを組める可能性があります。老後に向けた資産形成や第二の収入の柱づくりなどを目的とする場合、不動産投資は検討しやすい選択肢の一つです。 一方で、不動産投資には空室や家賃下落、金利上昇など、事前に確認すべき点も多くあります。不動産投資で失敗しないためには、家賃収入や節税効果だけに注目するのではなく、長期的な資産形成の目的に合っているか、無理のない返済計画を立てられるかを確認することが重要です。 また不動産投資を始めた後も、営業担当者や管理会社に任せきりにするのではなく、定期的に収支や市場動向を確認し、必要に応じて資金計画を見直しましょう。購入時のシミュレーションはあくまで一定の前提に基づくもののため、運用状況に合わせて更新していく必要があります。 エスリード株式会社は、東証プライム市場に上場している不動産デベロッパーです。マンションの開発・販売から管理・仲介、売却までグループ内で対応できるため、一貫したサポートを提供できます。 「本業と両立しながら不動産投資を始めたい」「老後に向けて無理のない資産形成を検討したい」とお考えの方は、ぜひエスリードへご相談ください。
-
2026.07.01
2026.07.01
マンション投資で節税効果は期待できる? 仕組みや節税目的だけで始めるべきではない理由を解説
マンション投資には、所得税や住民税、相続税などの税負担を軽減できる側面があります。 ただし、節税効果は所得金額や物件価格、借入条件、保有期間などによって異なります。また節税だけを目的にマンション投資を始めると、収益性や空室リスク、将来の売却可能性を見誤る恐れがあるため注意が必要です。 本記事では、マンション投資で節税効果が期待できる仕組みや、節税効果を受けやすい人・受けにくい人の特徴を解説します。節税目的だけで始めるべきではない理由や、投資判断で確認すべきポイントも紹介するので、マンション投資を検討している方はぜひ参考にしてください。 suggest2 マンション投資では、課税所得が900万円以上の人や長期保有を前提としている人、投資規模を拡大したい人、現金資産を多く保有している人などが節税効果を得やすい 節税目的だけでマンション投資を始めると、物件選びを誤ったり、税制改正などによって想定していた節税効果を得られなくなったりするリスクがある 節税効果はあくまでメリットの一つであり、投資判断では収益性や賃貸需要、資金計画、出口戦略なども総合的に確認する必要がある マンション投資で節税効果が期待できる仕組み マンション投資が節税につながると聞いたことはあるものの、詳しい仕組みまでは分からないという方もいるでしょう。 ここでは、マンション投資が所得税や住民税、相続税の負担軽減になるといわれる仕組みを解説します。 不動産所得の赤字を損益通算できる マンション投資で得られる不動産所得は、家賃収入から必要経費を差し引いて計算します。減価償却費や管理費、ローン利息などの諸経費を差し引いた結果、不動産所得が赤字になった場合、その赤字を給与所得など他の所得と相殺することが可能です。この制度を「損益通算」と呼びます。 損益通算できる主な所得は、以下の4つです。 不動産所得 事業所得 山林所得 譲渡所得(総合課税分) 例えば給与所得などの黒字が900万円あり、マンション投資による不動産所得が100万円の赤字になった場合、損益通算によって課税対象となる所得を800万円に抑えられる可能性があります。所得税は課税所得が高くなるほど税率が上がる累進課税です。課税所得が900万円以上の場合の税率は33%ですが、損益通算によって800万円まで下がると税率は23%になります。そのため不動産所得の赤字を損益通算できれば、所得税の負担が大きく変わる可能性があります。また住民税についても負担軽減につながる場合があるでしょう。 特に給与所得が高い方ほど、不動産所得の赤字を損益通算できた場合の節税効果を実感しやすいです。ただし、不動産所得の赤字であれば必ず全額を損益通算できるわけではありません。土地取得にかかる借入金の利子など、損益通算の対象から除かれるものもあるため、申告時には注意が必要です。 計上できる経費①減価償却費 マンション投資で計上できる代表的な経費の一つが、減価償却費です。 減価償却とは事業のために使用する資産のうち、年数の経過によって価値が下がる資産について、購入費用を複数年に分けて経費計上する仕組みのことです。マンション投資の場合、主に建物とエアコンやオートロック機器などの附属設備部分が減価償却の対象になります。土地は時間の経過によって価値が下がる資産ではないため、減価償却の対象にはなりません。物件価格には土地・建物・附属設備の全てが含まれているため、減価償却をする際には金額の内訳を確認する必要があります。 減価償却費は、実際にその年に現金を支払っていなくても、帳簿上は経費として計上できる点が特長です。経費として計上できれば、家賃収入から差し引く金額が増えるため、課税対象となる不動産所得を抑えられる可能性があります。 ただし、減価償却費を計上できるのは、原則として法律で定められた耐用年数(法定耐用年数)までです。また建物の構造や築年数などによって計算方法が変わるため、物件購入時に対象となる資産の種類や耐用年数、経過年数を確認しておきましょう。 減価償却の詳しい仕組みや計算方法については、以下の記事も併せてご覧ください。 不動産投資における減価償却とは? 計算方法や税務・収支に与える影響を解説 計上できる経費②管理費やローン利息などの必要経費 マンション投資では、減価償却費以外にも、家賃収入を得るために必要な支出を経費として計上できます。 主な必要経費は、以下の通りです。 table2 費用の種類 主な内容 管理・運営に関する費用 管理委託料、修繕費、管理組合に支払う管理費・修繕積立金、入居者募集時の広告宣伝費や仲介手数料など 損害保険料 火災保険料、地震保険料など ローンの利息 不動産投資ローンの返済額のうち、利息部分 税金 固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税など リフォーム・修繕費 退去後の原状回復費用、壁紙の張替え、設備の部分修繕など その他の費用 賃貸経営に必要な通信費、旅費交通費、税理士報酬、不動産関連の書籍代やセミナー費用など 特に注意したいのは、ローン返済額の扱いです。不動産投資ローンの返済額のうち、経費として計上できるのは原則として利息部分のみです。元金部分は借入金の返済に当たるため、経費には含められません。 確定申告に備えて領収書や契約書、ローン返済予定表などを整理し、どの支出が経費に該当するのかを確認しておきましょう。 現金よりも相続税評価額を抑えられる場合がある マンション投資は、相続税対策になる可能性もあります。 現金は、原則として額面そのままの金額が相続税評価額です。一方不動産は、土地と建物それぞれの評価方法に基づいて相続税評価額が算出されます。一般的に不動産の相続税評価額は市場価格よりも低くなることが多いため、現金で保有している場合よりも相続税評価額を抑えられる可能性があるでしょう。 また第三者に貸し出している賃貸物件の場合は「貸家」や「貸家建付地」として評価されることで、相続税評価額がさらに下がるケースがあります。これは入居者がいることにより、所有者が資産を自由に使ったり売却したりできないため、経済的な価値が下がると見なされるためです。 さらに一定の要件を満たす場合は、小規模宅地等の特例を適用できることもあります。適用できれば、土地の評価額を大きく下げられる可能性があり、相続税の負担軽減につながるでしょう。 ただし相続税評価額や特例の適用可否は、物件の種類や利用状況、相続人の状況などによって異なります。相続税対策としてマンション投資を検討する場合は、必ず税理士などの専門家に相談してください。 マンション投資で節税効果を受けやすい人 マンション投資では、所得税・住民税や相続税などの面で節税効果が期待できる場合があります。以下に該当する方は、特に節税効果を受けやすい可能性があります。 table2 節税効果を受けやすい人 理由 課税所得が900万円以上の方 所得税は累進課税のため、課税所得が高いほど損益通算による税負担の軽減効果を実感しやすい 長期的に物件を保有する予定の方 売却時の譲渡所得税の負担を抑えやすくなる(目安は5年超の保有) すでに事業的規模で不動産投資をしている方・今後拡大する予定の方 事業的規模(5棟10室基準)など要件を満たせば、最大65万円の青色申告特別控除を適用できる 現金資産を多く保有しており、将来の相続税対策を行いたい方 現金よりもマンションの相続税評価額が低くなる場合があり、相続税の負担軽減につながる可能性がある ただし、上記に当てはまる場合でも、得られる節税効果は所得金額や物件価格、借入条件、保有期間、相続時の資産状況などによって変わります。また節税効果を追求するあまり、資金計画が破綻しては本末転倒なので、マンション投資を行う際は実際の収支や長期的な運用計画も併せて確認しましょう。 マンション投資で節税効果を受けにくい人 一方で、マンション投資による節税効果を受けにくい人もいます。特に課税所得がそれほど高くない場合は、損益通算によって不動産所得の赤字を給与所得などと相殺できたとしても、軽減される税額が大きくならない可能性があります。 例えば課税所得が900万円以下の方は、適用される所得税率が比較的低いため、不動産所得で赤字が出ても、課税所得の高い方と比べると節税効果を実感しにくいでしょう。マンション投資には、空室リスクや売却時の価格下落リスクなどもあるため、節税額だけを目的に始めると、投資リスクに見合うメリットを得にくい可能性があります。 またすでに所得控除によって課税所得が抑えられている方や、不動産所得が黒字になる見込みの方も、損益通算による節税効果を得にくいです。マンション投資を検討する際は、節税できる金額だけではなく、毎月の収支や将来的な資産形成につながるかどうかも含めて判断することが大切です。 減価償却による節税効果は単なる税の繰り延べなの? 減価償却による節税効果については「単に税金の支払いを先送りしているだけではないか」といわれることがあります。 その理由は、不動産を売却する際の譲渡所得の計算にあります。不動産を売却した際の譲渡所得の算出方法は、以下の通りです。 譲渡所得 = 売却金額 − (取得費 − 所有期間中に計上した減価償却費相当額) − 譲渡諸費用 不動産の取得費には購入代金や購入時の諸費用などが含まれますが、建物については所有期間中に計上した減価償却費相当額を取得費から差し引いて計算します。つまり運用中に減価償却費を多く計上するほど、売却時に差し引ける取得費は小さくなり、譲渡所得が大きくなるのです。 結果として、売却時の譲渡所得税の負担が増える場合があるため、減価償却による節税効果は「運用中の税負担を抑える代わりに、売却時の税負担が増えるだけ」と見られることがあります。 ただし、以下のような理由から、必ずしも単なる税の繰り延べとは言い切れません。 長期保有し続けている間は、譲渡所得税がかからないため 譲渡所得税が発生するのは、あくまでも不動産を売却したときです。物件を売却せず長期保有し続けている間は、譲渡所得税がかかりません。 そのため運用中に減価償却費を経費計上して税負担を抑えられれば、その分の資金をローン返済や修繕費、空室への備え、再投資などに回しやすくなります。将来的に売却して譲渡所得税が発生する可能性はありますが、保有期間中の資金繰りを改善できる点は、マンション投資を続ける上でメリットになり得ます。 節税効果について検討する際は、短期的な税額だけではなく、保有期間中のキャッシュフローや将来の出口戦略まで含めて考えることが大切です。 節税できる所得税率と譲渡所得税率が異なるため 運用中に軽減できる所得税・住民税の税率と、売却時にかかる譲渡所得税の税率が異なる点も、単なる税の繰り延べにならない理由の一つです。 給与所得などの課税所得が高い方は、所得税率も高くなります。例えば、課税所得が1,800万円を超える場合、所得税率は40%、住民税の所得割の税率は10%です。 一方、土地や建物を売却した際の譲渡所得は、給与所得などとは分けて計算されます。譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、所得税30%・住民税9%がかかります。5年を超える場合は長期譲渡所得となり、所得税15%・住民税5%です。なお、復興特別所得税は別途かかります。 3つの税率を整理すると、保有期間中の税率の合計が50%、短期保有で譲渡した場合は39%、長期保有で譲渡した場合は20%です。このように、保有期間中と売却時の税率に差が出る方の場合、減価償却によって保有期間中の課税所得を抑えることで、単なる税の繰り延べにならず税率の差の分だけ節税することができるのです。 節税目的だけでマンション投資を始めるべきではない理由 ここまで解説してきた通り、マンション投資では損益通算や相続税評価額の圧縮などによって節税効果が期待できる場合があります。しかし、節税だけを目的にマンション投資を始めるのはおすすめできません。 節税目的だけでマンション投資を始めるべきではない主な理由は、以下の4つです。 マンション投資の節税効果は「目的」ではなくメリットの一つ 節税額だけで物件を選ぶと収益性を見誤る恐れがある 節税効果は永続するとは限らない 税制改正により節税効果が減少する可能性がある 一つずつ詳しく解説します。 マンション投資の節税効果は「目的」ではなくメリットの一つ マンション投資で節税効果が期待できることは、あくまでメリットの一つです。にもかかわらず節税を目的にしてしまうと、損益通算できる額を増やすために赤字前提の物件を選んだり、収益性や賃貸需要の確認が不十分なまま購入したりしてしまう恐れがあります。その結果、入居者が付かず想定していた家賃収入を得られない事態に陥ってしまいかねません。 いくら税負担を抑えられても、家賃収入が安定しなかったり、修繕費の支払いや空室によって手元資金が不足したりすれば、投資としては失敗になってしまうでしょう。マンション投資を始める際は「なぜ節税したいのか」を考え、本来の目的をしっかりと見極めることが重要です。 節税額だけで物件を選ぶと収益性を見誤る恐れがある 節税額だけを重視して物件を選ぶと、収益性や資産価値の判断を誤る恐れがあります。 例えば築古物件は耐用年数が短く、1回当たりの減価償却費の計上額が大きくなりやすいです。そのため、短期的には節税効果が大きく見えることもあるでしょう。しかし、築年数が古い物件には、修繕費がかさみやすかったり設備の老朽化によって入居者が付きにくかったりするリスクがあります。想定より空室期間が長引けば、節税効果以上に収支が悪化してしまうかもしれません。 一方新築物件は、築古物件に比べて単年度の減価償却費が小さくなりやすいものの、設備が新しく、入居者の募集や管理の面で安定しやすい傾向にあります。設備も新品のため、故障による修繕費は当面抑えられ、長期的な運用計画を立てやすい点もメリットです。 節税効果を目的に物件を選んでしまうと、期待した効果が得られないだけではなく、運用そのものがうまくいかない物件を選んでしまう可能性もあるため注意しましょう。 節税効果は永続するとは限らない マンション投資による節税効果は、永続するものではありません。 減価償却費は、法定耐用年数に応じて一定期間にわたり経費計上する仕組みです。建物や設備の償却期間が終わると、それ以降は該当する資産について減価償却費を計上できなくなります。その結果、不動産所得を圧縮する効果が小さくなり、税負担が増える可能性があります。 またローン返済が進むと、返済額のうち経費計上できる利息部分は減少するのが一般的です。元金部分は経費にならないため、減価償却費やローン利息として計上できる金額が減ると、帳簿上の所得が増えやすくなります。 このような状況が重なると、会計上は黒字でも税負担やローン返済によって手元資金が不足する「デッドクロス」と呼ばれる状態に陥る可能性があります。節税効果がいつまでも続く前提で収支計画を立てるのではなく、減価償却期間の終了後やローン返済後半のキャッシュフローまで確認しておきましょう。 税制改正により節税効果が減少する可能性がある マンション投資の節税効果は、税制改正によって変わる可能性もあります。減価償却や損益通算、相続税評価のルールは、これから先もずっと同じとは限りません。 例えば、令和6年1月1日以後に相続・贈与で取得した居住用の区分所有財産、いわゆる分譲マンションについては、新たな評価方法が適用されています。これにより、タワーマンション高層階などで見られた市場価格と相続税評価額の乖離を活用した節税は、従来よりも行いにくくなっています。 このような改正があると、当初想定していた通りの節税効果を得られないかもしれません。特に節税効果だけを前提に物件を選んでいる場合、制度変更によって投資判断の前提が崩れる恐れもあります。節税効果はあくまで現時点の制度や条件に基づくものであり、長期的には変化する可能性がある点を踏まえておきましょう。 マンション投資で節税効果以外に確認すべきポイント マンション投資を成功させるためには、節税効果だけではなく、物件の収益性や将来性、資金計画なども確認する必要があります。節税効果が期待できる物件であっても、空室リスクやローン返済、修繕費などを踏まえた収支が成り立たなければ、長期的な資産形成につながりにくいためです。 マンション投資する際は、以下の6つのポイントを必ず確認しておきましょう。 不動産投資を行う目的 立地や賃貸需要 自己資金とローンのバランス 長期的な収支計画 売却を含めた出口戦略 信頼できる不動産会社 特に一つ目の「不動産投資を行う目的」は、資金計画や選ぶ物件など全ての投資判断を左右する重要なポイントです。それぞれの項目について詳しく解説します。 不動産投資を行う目的 先述した通り、節税はあくまでマンション投資におけるメリットの一つです。そのため、まずは「なぜ節税したいのか」を掘り下げて考えてみることが重要です。 例えば老後資金を準備したいという目的であれば、長期的に収益性が下がらない物件が重要になります。そのため、立地の良さや築年数などの視点で物件を探します。一方、売却のしやすさや節税効果などはそこまで重視されません。このように、目的が明確であれば、物件選定やローンの組み方、運用中の対応、売却を含めた出口戦略を検討する際も判断しやすくなるでしょう。 一方、目的が曖昧なまま営業トークをうのみにして物件を選ぶと、想定していた投資成果につながらない可能性があります。まずはご自身の年収や貯蓄額、将来設計を踏まえて、不動産投資を行う理由を整理しておきましょう。 エスリードの無料面談では、不動産投資のプロに、投資目的や年収・貯蓄額を踏まえた投資プラン、収支シミュレーション、リスクと対策について相談できます。「何から検討すればよいか分からない」「自分の目的に合う物件が分からない」という方は、一度相談してみるのも方法の一つです。 日程調整してみる 立地や賃貸需要 マンション投資では、立地や賃貸需要の確認が欠かせません。特にワンルームマンション投資では、単身のビジネスパーソンや学生などを入居者として想定するケースが多いため、都心へのアクセスや駅からの距離、周辺のオフィス街・大学・商業施設との近さなどが重要です。通勤・通学しやすいエリアや生活利便性の高いエリアであれば、入居者から選ばれやすくなるでしょう。 また賃貸需要が安定しているエリアの物件を選べば、空室リスクや家賃下落リスクを抑えやすくなります。 資産形成や収入源の確保を目的にしている場合は、節税効果が見込めるかどうかだけではなく、長く安定して家賃収入を得られる立地かどうかを見極めましょう。 自己資金とローンのバランス マンション投資では、自己資金とローンのバランスも重要です。一般的に、不動産投資ローンの融資額は年収の7〜8倍程度が一つの目安です。ただし、実際の融資額は年収だけではなく、勤務先、勤続年数、信用情報、自己資金、物件の担保評価などによって異なります。 借入期間を短くすれば総返済額を抑えやすくなる一方、月々の返済額は大きくなります。反対に返済期間を長くすると、毎月の返済負担は抑えやすくなりますが、総支払利息は増えやすくなります。そのため、無理のない返済計画を立てることが大切です。 また頭金をいくら入れるのか、購入時の諸費用を自己資金で賄えるのか、空室時や修繕時の補填をどうするのかも事前に考えておきましょう。節税効果だけではなく、手元資金に余裕を持った資金計画を立てることが、安定した運用につながります。 長期的な収支計画 マンション投資では、物件の表面利回りだけで判断せず、長期的な収支計画をシミュレーションする必要があります。表面利回りとは、年間家賃収入を物件価格で割って算出する指標のことですが、管理費や修繕費、税金といった支払いや、空室や家賃下落などのリスクは反映されていません。 実際の運用では、家賃収入からローン返済、管理費、修繕積立金、固定資産税、保険料などを差し引いた実質的な収支を見ることが大切です。さらに、空室期間の発生、家賃下落、設備交換、金利上昇なども想定しておく必要があります。 減価償却費による節税効果があっても、実際のキャッシュフローが悪化していれば、長期運用を続けることは難しくなります。楽観的なシミュレーションだけではなく、空室や修繕費の増加などを織り込んだ、やや厳しめの収支計画を立てておきましょう。 物件選定時のシミュレーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。 不動産投資で欠かせないシミュレーションの考え方|必要な情報や注意すべきポイントを解説【無料DLシート付】 売却を含めた出口戦略 マンション投資では、長期保有を前提にしている場合でも、将来的な売却を含めた出口戦略を考えておくことが大切です。 物件価格が上昇したタイミングや、減価償却による節税効果が小さくなったタイミング、税負担や収益性のバランスを見直すタイミングなどでは、売却を検討した方がよいケースもあります。またライフプランの変化や資金需要によって、当初予定していなかった売却が必要になることもあるでしょう。 売却時には、ローン残債、売却価格、譲渡所得税、仲介手数料などを踏まえて、手元にいくら残るのかを確認する必要があります。購入時点から出口戦略を意識しておけば、売却しやすい立地や資産価値の維持しやすい物件を選びやすくなります。 物件購入後の運用だけではなく、将来の売却相談まで対応してもらえる不動産会社を選んでおくと、出口戦略も立てやすくなるでしょう。 信頼できる不動産会社 マンション投資は、購入後も長期的な運用が続くため、不動産会社とは長い付き合いになります。そのため、購入後の賃貸管理や収支の見直し、売却相談まで伴走してくれる会社を選ぶことが重要です。 信頼できる不動産会社の代表的な特徴は以下の通りです。 需要の高い立地で物件を供給している グループ内に管理会社や売買仲介会社がある 大手金融機関と提携している 空室リスクや修繕費、家賃下落なども踏まえた堅実なシミュレーションを提案してくれる 営業担当者の対応が良い 複数の不動産会社のセミナーや無料面談などを活用し、長期的に信頼できる会社を見極めましょう。 マンション投資は節税効果だけではなく目的に合うかも判断しよう マンション投資では、損益通算や減価償却などの制度や、相続税評価額の圧縮や各種特例の適用などによって、節税効果が期待できる場合があります。しかし、節税効果はあくまでマンション投資におけるメリットの一つであり、投資の目的そのものではありません。 マンション投資を検討する際は、まず「老後資金を準備したい」「家計の収支改善をしたい」「家族に資産を残したい」など、ご自身の投資目的を明確にすることからはじめます。その上で物件の収益性や立地、賃貸需要、ローン返済、将来の売却可能性などを総合的に確認し、目的に合った投資判断を行いましょう。 節税額だけを重視して物件を選ぶと、空室や修繕費の支払い、家賃下落といったリスクを見落としてしまう恐れがあります。長期的に安定した運用を目指すためには、節税効果だけではなく、実際のキャッシュフローや資産価値、リスクへの備えまで含めて検討しましょう。 エスリード株式会社は、関西エリアを中心に30年以上にわたり新築分譲マンションの開発・販売を手がけてきた不動産デベロッパーです。需要の高い立地での物件供給に加え、物件選定から購入後の賃貸管理、売却までトータルでサポートしています。 「節税効果も気になるが、自分に合った投資判断ができるか不安」「長期的な収支やリスクも踏まえて検討したい」という方は、ぜひエスリードへご相談ください。